内的世界としての自己の否定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/30 02:46 UTC 版)
「ヘルマン・シュミッツ」の記事における「内的世界としての自己の否定」の解説
シュミッツによれば、古代ギリシャにおいて、自己の自立性を守るために外的世界と内的世界が分離された。すなわち、感情や思考は、内的世界としての魂の中の出来事として、理知的な力によってコントロールし、外的世界には、大きさや形、位置、数など、いつでも誰でも同定できて操作しやすいものだけが存在するものと見なされた。しかし、自己の固有な存在である主観的事実は、その根源的なレベルにおいて、主体と客体の区別を含まない。自己の内部と外部の断絶もない。これによってヨーロッパの哲学を現代まで支配してきた、内的世界としての自己の捉え方が打破される。そしてまたそのさい、身体と感情の空間性がとりわけ重要な意味をもつ。
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