佐野匡男とは? わかりやすく解説

佐野匡男

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/28 07:00 UTC 版)

佐野 匡男(さの まさお、1942年 - )は奈良県出身[1]メディア研究者、元・関西大学総合情報学部教授。研究分野は、ケーブルテレビコミュニティ放送をキーワードとした地域メディア論[2]。ケーブルテレビ事業について20年を超える実務経験をもつ、実務出身の研究者である[1]

経歴

1965年早稲田大学第一文学部哲学科心理学専修を卒業[1][3]。当時の電通PRセンターに入社した[1]

1970年代はじめ、当時の通商産業省はニューメディアと呼ばれた「映像情報システムの開発」を目的とする実験システム構築を企画し、1973年にはその対象地として奈良県生駒市東生駒地区が選ばれた。佐野はHi-OVIS(Highly-interactive Optical Visual Information System)[4]と名付けられたこの双方向映像配信実験プロジェクトに、1973年から調査・広報担当として関わった[1]

生駒市で双方向映像配信の運用実験が始まった1976年に、佐野は財団法人生活映像情報システム開発協会に移り、さらに、実験終了(1983年)後、やがて近鉄ケーブルネットワーク(KCN)に展開するケーブルテレビ事業に近畿日本鉄道が乗り出した時期(1985年)に近鉄に入社し、翌1986年にKCNに移った。その後、一時期、松下電器産業にも籍を置いた[5]

1990年頃から非常勤講師として大学で教鞭を執り始め[6]1994年に新設された関西大学総合情報学部教授に就任した[1]。2009年3月に関西大学を退職[7]

著書

単著
共著
  • 『ケーブルテレビジョンの野望―放送事業のパラダイム転換』佐野匡男、伊沢偉行(電気通信協会/オーム社、1995年)ISBN 9784885498084

エピソード

  • ケーブルテレビ業界の発展に貢献した人物に贈られる「ケーブルマン・オブ・ザ・イヤー[8]」を、1989年に受賞している[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f g 佐野匡男 (2008). ケーブルテレビ・未来の記憶—放送と通信を駆ける 改訂版. サテマガ・ビー・アイ. pp. 231. ISBN 978-4-901867-27-6 
  2. ^ 教員紹介 - 佐野匡男”. 関西大学. 2010年12月24日閲覧。
  3. ^ ただし正確には早稲田大学は当時「文学部」という名称の学部で学生募集していないため第一文学部or第二文学部の何れかを卒業している。
  4. ^ Hi-OVIS Project”. 財団法人ニューメディア開発協会. 2010年12月24日閲覧。
  5. ^ 佐野, 匡男「社会システムとしてのケーブルテレビの現状と課題」『社会・経済システム』第11号、社会・経済システム学会、1992年10月25日、114-121頁、ISSN 09135472NAID 110002510195 
  6. ^ 佐野 匡男 【研究者】”. J-GLOBAL (2009年10月1日). 2010年12月24日閲覧。
  7. ^ ケーブルテレビ-未来の記憶 改訂版 著者紹介”. サテマガ・ビー・アイ. 2010年12月24日閲覧。
  8. ^ 現在は、一般社団法人ケーブルテレビ情報センターが主催。




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