位置による不平等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 17:45 UTC 版)
「スマートグリッド」の記事における「位置による不平等」の解説
事業所発電のような大規模な発電を逆潮流として受け入れる場合には電線や変圧器にオンロードタップ切換器(OLTCまたはLTC)を設置し、電圧降下を調整するなどの一定の対応が行えるが、無数の小規模な発電への対応は変圧器のタップだけでは問題となる可能性がある。例えば、同一の変圧器によって配電される住宅地内の複数の家が発電した電力を同時に逆潮流として流せば、その分だけ電圧は電線や変圧器などの許容量に応じて局所的に上昇する。日本では、電気事業法第26条および電気事業法施行規則第44条の定めにより101±6Vや202V±20Vの範囲内に収める必要があり、これを超え各家ごとに備わったパワーコンディショナが規定通り機能すれば無効電力として売電されない。また変圧器から遠い家では電圧上昇の影響を大きく受けるため、変圧器に近い複数の家が逆潮流を行えば配電系統の末端側は常に電圧の規定値上限近くになってしまって、最悪の場合末端側の家は発電して余った電力を全く売電できなくなる可能性がある。
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