伸子張りとは? わかりやすく解説

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しんし‐ばり【伸子張り】

読み方:しんしばり

洗濯した布や染めた布帛(ふはく)を、伸子使ってしわをのばし乾かす方法


伸子

(伸子張り から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/16 14:02 UTC 版)

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伸子張りの様子(1914年)

伸子、または(しんし、英語: temple)は、反物洗張(洗い張り)あるいは染織する際に、布幅を一定に保つ道具である[1][2]。形状は、両端を尖らせた、あるいはを植えた細い竹棒(木棒)である[1][2]。左右両端にぴんと張った布を固定、布を縮ませず、幅を保たせるように支える[1][2]。「しいし」とも呼ぶ[1]。「」は国字和製漢字)である。

機張機張り(はたばり)、絹張(きぬばり)とも呼ぶが、この場合は範囲が広く、「」だけではなく「張り板」(はいりいた)も含む[3][4]。日本ではおもに和服に使用するが、日本だけの道具ではなく、英語からの外来語テンプルとも呼ぶ。

「伸子」()を使用して、竹の弾力で布を伸ばすこと、伸ばして洗張することを伸子張伸子張り籡張、しんしばり)と呼ぶ[5][6]

種類・構造

洗濯用

状にたわんだ細い棒で、両端だけで布と接する。ふつう1当たり300本ほど用いられる。

両端の構造により2種類に分類される。

共爪(ともづめ)
細い竹串の末端をとがらせたもの。竹串の両端の皮の部分を残して削り、小角状の胯(また)を付けて尖らせる。側面にが残っているほうが保存や使用に便利である。
金爪(かなづめ)
竹ひごの両端に、真鍮亜鉛などで作られた針を植え込む。使用前に、両端から2-3センチメートルほど、針の周囲を油焼しておくと針のすべりがよくなる。金爪のほうが多く用いられており、中でも真鍮製が錆びつかなくてよいとされる。

大きさは、曲尺13 (約40センチメートル) くらいの並幅用と、曲尺2尺6寸 (約80センチメートル) くらいの大幅用がある。

布の素材によっても違いがあり、主な種類として木綿張と張がある。木綿張は張力が強い大きく、絹張はやや張力が弱く細い。この両用を兼ねた張もある。また厚地用と薄地用がある。

織物用

木または竹(西洋では金属製もある)でできた棒で、洗濯用より太くて丈夫である。両端には数本ずつの針が植わっている。たわんでいない真っ直ぐのものものあり、布幅全体を重みで緩やかに固定する。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 伸子デジタル大辞泉コトバンク、2012年9月13日閲覧。
  2. ^ a b c 伸子・籡大辞林 第三版、コトバンク、2012年9月13日閲覧。
  3. ^ 機張Yahoo!辞書、2012年9月13日閲覧。
  4. ^ 絹張、Yahoo!辞書、2012年9月13日閲覧。
  5. ^ 伸子張り・伸子張、大辞林 第三版、コトバンク、2012年9月13日閲覧。
  6. ^ 伸子張り百科事典マイペディア、コトバンク、2012年9月13日閲覧。

参考文献

関連項目

外部リンク



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