仮面の役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 04:54 UTC 版)
アテナイのディオニューソス劇場のような大規模な野外劇場では、仮面が顔の特徴を誇張するようになっているため、観衆は遠い席からでも登場人物を識別可能だった。役者は舞台に出てくるたびに別の役を演じることがあったため、仮面をつけることで観客が混同することを避けるという意味もあった。また、性別、年齢、社会的地位などの識別にも役立ち、さらに同じ人物の見た目の変化も仮面で表すことができた(例えば、オイディプスが自らの目をつぶした後など)。特定のイベントや劇でのみ使う仮面も作られた。例えばアイスキュロスの『エウメニデス』に登場するエリーニュス、エウリピデスの『バッコスの信女』に登場するペンテウスやカドモスである。コロスは同じ仮面を着けることで一体感と均一性を演出する。
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