仏足石銘の刻字年代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 09:23 UTC 版)
薬師寺仏足石の銘文中、「文室真人浄三」とあるが(#仏足跡信仰の日本への伝来参照)、「浄三」という名は、761年(天平宝字5年)正月、正三位に叙された時の改名である。つまり、この銘文は761年以後の成文と考えられる。しかし、仏足石は文室浄三が753年に製作したものである。以上のことから久曾神昇は、「文室浄三が770年(宝亀元年)に没した際、仏足石造立の経緯を銘文に刻したのではあるまいか。(趣意)」と述べている。なお、再説であるが、久曾神昇は、「(前略)歌碑の成立は、761年以後、恐らく770年ごろと考えるべきであろう。」としており、仏足石銘の刻字と歌碑の製作がともに文室浄三が没した際に成ったものとする考えを示している。
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