中川区大当郎地内老夫婦被害強盗殺人事件
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中川区大当郎地内老夫婦被害強盗殺人事件 | |
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場所 |
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日付 | 2006年(平成18年)6月6日(推定) (深夜帯) |
概要 | 強盗が侵入し夫婦を暴行し、うち一人を死に至らしめた |
攻撃手段 | 撲殺 |
攻撃側人数 | 不明 |
死亡者 | 当時80歳の女性 |
負傷者 | 当時81歳の男性 |
損害 |
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犯人 | 不明(未解決) |
容疑 | 強盗殺人 |
動機 | 金銭目的か |
対処 | 捜査中(未解決) |
管轄 | 愛知県警察愛知県中川警察署 |
中川区大当郎地内老夫婦被害強盗殺人事件(なかがわくだいとうろうちないろうふうふひがいごうとうさつじんじけん)とは、2006年(平成18年)に愛知県名古屋市中川区で発生した強盗殺人事件。
概要
2006年(平成18年)6月8日午前10時5分ごろ、愛知県名古屋市中川区大当郎三丁目地内において、老夫婦が粘着テープのようなもので縛られて倒れているのを夫の弟が発見、110番通報した[2][3]。
中川警察署員が駆けつけたときには、妻(当時80歳)は暴行を受けてすでに死亡、夫(当時81歳)も命には別状はなかったものの胸や腹に数か所の打撲を受けていて肋骨5本が折れる大けがを負い、脱水症状を起こしていた[2][3]。
室内が物色されていたため、愛知県警は強盗殺人事件と見て中川警察署に捜査本部を設置、捜査を開始した[2]。
自宅の郵便受けには新聞が3日分ほどたまっていたが、近隣住民は旅行が趣味の夫婦が家を空けていると考えていたため、不審には思わなかったという[4]。
捜査経過
司法解剖の結果、激しい暴行を受けて肋骨を骨折しており、他にも腕や足に皮下出血があったが、死因は特定できなかった[5]。
発見時、2人とも市販の粘着テープで全身を縛られた状態で1階の居間に倒れており、妻は手足を布状のものでも縛られ、うつ伏せの状態だった[3][6]。
1階は箪笥が全て開けられた状態で、部屋などに数通の預金通帳が散乱するなど徹底して物色された形跡があった[2]。口座はすでに閉鎖されるなど使われていない預金通帳がほとんどだったが、その後、愛知県警が調べたところ、使用していた複数の預金通帳についても室内に残されていたことが確認された[4]。室内からは夫の複数の腕時計や金杯などが見つかったが、現金20万円と懐中時計が持ち去られていた[4][7]。
玄関は施錠されていたが、風呂場の窓枠のアルミ製格子が工具で切断されていたため、犯人は風呂場から室内に侵入し、犯行後も風呂場から逃走したと見られる[3][5]。また、夫の弟が室内に入った際は全ての部屋の照明が消灯されていた[6]。
このため、愛知県警は犯人が事前に逃走経路や侵入手段を決めた後、予め現金などに狙いを絞った上で室内を物色し、預金通帳などには手をつけずに現金と懐中時計だけを持ち去った周到な準備に基づく計画的犯行の可能性が高いと見ている[4][6]。
現場付近では事件が起きる数ヶ月前の間に空き巣被害が多発しており、近隣住民は「いつかこんな事が起こるのではないかと不安に思っていた」と証言した[3]。また、夫は借家数棟やアパートを所有しており、指定口座振込や入居者から直接現金で受け取ったりして家賃収入を得ていたが、現場近くで経営するアパートでは家賃の支払いをめぐるトラブルもあったという[3][4]。
その後、この事件は2007年(平成19年)5月1日に第1回捜査特別報奨金制度の対象となった[8]。
第1回捜査特別報奨金制度の期限が切れた後も愛知県警は現場付近にある高畑駅でチラシを配布するなどして情報提供を呼びかけている[9]。
脚注
- ^ 「残された家に暮らし祈る 名古屋夫妻強盗殺傷15年、遺族「犯人逮捕を」」『中日新聞』2021年6月5日。オリジナルの2021年6月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c d 「緊縛強盗:80歳殺害、夫無事--名古屋」『毎日新聞』2006年6月8日。オリジナルの2006年6月25日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c d e f 「80歳妻、縛られ死亡 夫も重傷 強殺事件で捜査-名古屋・中川区の民家(06年6月8日)」『毎日新聞』2008年5月26日。オリジナルの2008年10月13日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c d e 「通帳そのまま、現金だけ狙う? 名古屋の80歳強盗殺人」『朝日新聞』2006年6月12日。オリジナルの2006年6月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b 『読売新聞』2006年6月10日 全国版 中部朝刊 中社会31頁「名古屋の強殺 アルミ格子を工具で切断、出入り 計画的犯行か/愛知県警調べ」(読売新聞中部支社)
- ^ a b c 『読売新聞』2006年6月12日 全国版 中部朝刊 中社会31頁「名古屋・中川の強殺 物色後に照明消す? 発覚遅らせる工作か」(読売新聞中部支社)
- ^ 『読売新聞』2006年10月7日 全国版 中部朝刊 中2社26頁「愛知・中川の強殺事件 重傷から回復・・・◯◯さん「悲しみ、もう増えないで」」(読売新聞中部支社)
- ^ 「公費懸賞金、まず殺人5事件に適用へ…原則300万円」『読売新聞』2007年5月1日。オリジナルの2007年5月2日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「未解決の夫婦殺傷事件 愛知県警が情報提供求め駅でチラシ」『日本経済新聞』2017年6月5日。オリジナルの2025年1月7日時点におけるアーカイブ。
関連項目
外部リンク
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