世界金融恐慌の警告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 06:11 UTC 版)
「ナシム・ニコラス・タレブ」の記事における「世界金融恐慌の警告」の解説
タレブは著書「The Black Swan」の中で、次のように書いている。 『グローバリゼーションによって、不安定性が低減され、安定性が増したものの、相互に連動した脆さが生まれた。言い換えれば、それは、破壊的な Black Swans を生み出す。我々は、かつてないような世界的崩壊に直面している。金融機関は、より少数の極めて大型の銀行へと統合していった。ほとんど全ての銀行が、相互に関係している。金融業界のエコロジーは、巨大化し、相互に連携し、官僚的な銀行で占められ、ひとつの銀行が失敗したら、全てが巻き込まれる。銀行の統合は、金融危機を発生しにくくする効果があると見られているが、一旦危機が発生したら、その影響はより大きくなり、我々に跳ね返ってくる。我々は、様々な貸し出し方針の小さい銀行群のエコロジーから、それぞれが相互に似ている均質なフレームワークへと移行した。今のところ大きな失敗はないが、もしそれが起きたら…私は恐ろしくて震えが止まらない。』 『政府が出資する金融機関ファニー・メイの抱えるリスクを見たところ、爆弾の上に座っているようなもので、ちょっとしたしゃっくりでも危険である。しかし、心配には及ばない。ファニー・メイが抱える多数の科学者スタッフが、そんなことは起きないと考えているからである。』
※この「世界金融恐慌の警告」の解説は、「ナシム・ニコラス・タレブ」の解説の一部です。
「世界金融恐慌の警告」を含む「ナシム・ニコラス・タレブ」の記事については、「ナシム・ニコラス・タレブ」の概要を参照ください。
- 世界金融恐慌の警告のページへのリンク