三重水素の核兵器への転用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 14:39 UTC 版)
「核融合炉」の記事における「三重水素の核兵器への転用」の解説
三重水素は初期の核融合爆弾にも用いられたが、後に、入手性/取り扱いともにより容易な重水素化リチウムを原料として使用するテラー・ウラム型水素爆弾が使用されるようになったため、わざわざ三重水素が水爆に利用されることは考えにくい。また、現在の技術では核融合爆弾の起爆には原子爆弾を用いる外に手段が無いため、既存の核保有国以外が製造することは容易ではない。ただし、重水素とトリチウムのD-T反応を利用して原子爆弾の威力を増すブースト型核分裂兵器やD-T反応で放出される中性子をもちいる中性子爆弾の原料として利用される。また、通常の放射性物質同様、三重水素を原料にした汚い爆弾は容易に作ることができるがエネルギーが低いため皮膚すら貫通できず、他の材料を使った汚い爆弾に比べると実害は少ないとされる。
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