三人目の客
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 14:35 UTC 版)
お次は田舎出らしい中年紳士。 「カメラの三脚か。ちょっと、それを見せてくれんか?」「あ、それ…、足が二本しかないんですよ」「それじゃ、立つめえ」「だから、石の塀に立てかけてあるんです。この家に話して、塀ごとお買いなさい」 がっくり来た紳士がひょいと横を見ると…なかなかよさそうな短刀がおいてある。 「おい、その短刀を見せんか」 刃を見ようとするが、錆びついているのか、なかなか抜けない。 「反対側から引っ張れ。抜くのを手伝うんだ。一・二の…サン!! ぬーけーなーい!」「抜けないはずです…! 木刀です!! 」 ギャフン。 「"抜ける物"はないのか?」「えーと…あ、お雛様の首!」「それは抜けん方がいいな。じゃあ、その鉄砲を見せい」 手にとると、なかなかいい品物だ。 「これはなんぼか?」「一本です」「代じゃ」「樫です」「金じゃ!」「鉄です」「値(ね)は!?」「ズドーン!」 安永2年(1773年)に出版された笑話本・「今歳花時」の一遍である『鉄砲』。
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