一次原形質連絡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/20 15:45 UTC 版)
一次原形質連絡の形成は細胞分裂過程の一部として、小胞体と新たな細胞板が融合する場所で生じ、この過程によってcytoplasmic poreまたはcytoplasmic sleeve(細胞質スリーブ)が形成される。Desmotubule(デスモ小管、デスモチューブル)はappressed ERとしても知られ、cortical ERと呼ばれる細胞表層の小胞体と並んで形成される。Appressed ERとcotrical ERは互いに緊密にパッキングしているため、内腔空間が存在するだけの余裕は存在しない。Appressed ERは原形質連絡における膜輸送ルートとして機能すると考えられている。陸上植物では、新たな細胞板形成の際にcortical ERのフィラメントが巻き込まれることで原形質連絡が形成される。Appressed ERは、成長する細胞壁からの圧力と、小胞体や細胞膜のタンパク質との相互作用とによって形成されると想定されている。一次原形質連絡は細胞壁が薄くなる部分に多く存在している。これは、細胞壁が拡大するにつれて、一次原形質連絡の数が減少するためである。細胞壁の成長時に原形質連絡の密度をさらに高めるため、二次原形質連絡が形成される。二次原形質連絡の形成過程は完全には理解されていないが、さまざまな分解酵素や小胞体タンパク質がその過程を促進するとされている。
※この「一次原形質連絡」の解説は、「原形質連絡」の解説の一部です。
「一次原形質連絡」を含む「原形質連絡」の記事については、「原形質連絡」の概要を参照ください。
- 一次原形質連絡のページへのリンク