リストとしての歴史記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 02:52 UTC 版)
歴史の記述は、その当初から包括的に始められたわけではない。記述には必ず文字が用いられるが、最も古くかつ資料も豊富な古代メソポタミア文明の楔形文字が刻まれた粘土板は、税や戦利品など収入や配給または役人の給与など、行政上の財務収支を記載した単なるリストであった。これらにはやがて人口調査や地名・人名なども加わるようになった。また古代エジプトの呪詛文書は、敵対する部族などの名称や首長の名前、また居住する地名などを記している。 このように、初期の歴史記述は何らかの目的に特化したリストとして始まった。やがて治世者の業績なども加わりつつ積み重ねられたこれらのリストは、「歴史」を想定していなかったとしても、積み重ねられた結果として重要な「歴史記述」となった。
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