ラングミュアの吸着等温式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 03:14 UTC 版)
「吸着等温式」の記事における「ラングミュアの吸着等温式」の解説
アーヴィング・ラングミュアによって1918年に導出された理論的な吸着等温式である。以下のような仮定を持っている。 吸着媒には有限な数N の吸着サイトがあり、そこだけで吸着質分子と結合する。 すべての吸着サイトは等価である。 1つの吸着サイトは1つの吸着質分子としか結合しない。 空の吸着サイトのM 、気相中の吸着質のS、吸着サイトに結合した吸着質MSの間には、 M + S ↽ − − ⇀ MS {\displaystyle {\ce {M + S <=> MS}}} の化学平衡が成立する。 上記の化学平衡の平衡定数をK とすると K = N θ N ( 1 − θ ) p {\displaystyle K={\frac {N\theta }{N(1-\theta )p}}} となる。θは吸着されている吸着サイトの割合(被覆率)である。θ = 1 の時の吸着量(飽和吸着量)をvmax とすれば v = v m a x p K 1 + p K {\displaystyle v={\frac {v_{\mathrm {max} }pK}{1+pK}}} これがラングミュアの吸着等温式である。θ = 1 は表面上の吸着サイトがすべて吸着分子に覆われている状態を表すので、θを表面被覆率または被覆率と呼ぶ。 吸着サイトが存在するということは、吸着剤表面に流体分子と特異的に吸着される部分があることを示唆しており、ラングミュア式は化学吸着の挙動や、水素結合のような強い相互作用により分子が吸着するような場合を記述できる式である。
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