ユニタリティー三角形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/19 15:11 UTC 版)
「カビボ・小林・益川行列」の記事における「ユニタリティー三角形」の解説
CKM行列で残りのユニタリティーの制限は ∑ k V i k ∗ V j k = δ i j {\displaystyle \sum _{k}V_{ik}^{*}V_{jk}=\delta _{ij}} である。任意の i および j において3つの複素数の制限があり、k においては1つの制限がある。これは複素平面上でこれらの数が三角形の各頂点を構成することを示している。i と j は6つの選択ができるので6つの三角形が作図できるが、これらをユニタリティー三角形(ユニタリ三角形)と呼ぶ。三角形の形は異なるにしても面積は全て等しく、これがCP対称性の破れの位相因子に関係する。標準理論でCP対称性の破れが存在しないと仮定して特定の変数を入れると三角形は作図できない。よってユニタリティー三角形はクォーク場の位相因子に関わっているといえる。 直接の観測結果では三角形の各辺は開いているため、日本の高エネルギー加速器研究機構とカリフォルニアのスタンフォード線形加速器センターにおいて、標準理論を検証する一連の実験として三角形が閉じているかどうか実験が続けられている。
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