ムースタイヤとは? わかりやすく解説

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ムースタイヤ

英語 mousse tire

ラリータイヤのなかに、スポンジ状の特殊なゴム中子入れたタイヤをいう。ラリー走行中にタイヤパンクしても、走行可能とするととが目的である。現在実用化しているのは、ラリータイヤにおいてミシュランピレリである。ムースタイヤの欠点重量増加発熱が高いこと、そして、リム組み難しく特殊な機械が必要となることである。サファリラリーのような高速長距離ラリーでは使わないことが多い。


ムースタイヤ

英語 Mousse tire

ミシュランではATSピレリではEMI呼ばれタイヤ内にムース(0型のスポンジ状のもの)を組み込んだもの。1988年ミシュランが初採用したパンクしてムースタイヤ形状を保つために走行続けることができる。ただし完壁とはいかず、パンクから20km程度走行ムースライフ限界また、タイヤ重量重くなることも欠点とされる

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

ムースタイヤ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/04 09:39 UTC 版)

ムースタイヤ (英語: Mousse tire) は、モータースポーツ用のランフラットタイヤの一種。

タイヤの中に「ムース」と呼ばれるスポンジ状のインサートを、専用の器具を用いて組み込む[1]。タイヤに空気を充てんすると、空気圧によりムースは圧縮され、タイヤは通常の空気入りタイヤとして機能する[2][3]パンクによりタイヤから空気が抜けると、ムースが膨張してタイヤを支持し、継続して走行することを可能にする[3]

1987年にミシュランATS (: Appui Temporaire Souple) の名称で世界ラリー選手権に持ち込んだ[2]。その後、1994年にピレリが同様のシステムをEMIの名称で投入した[2][4]。世界ラリー選手権では2008年に禁止された[5]

ムースタイヤは、単にパンクの心配を軽減するだけでなく、従来はパンクのリスクからできなかった、積極的なコーナーのインカットを可能にした[1][2]

走行時は、ムースの発熱により空気圧変動が大きくなり、グリップ性能の低下が大きい[1]。さらに長距離の走行では空気圧過大になり、トレッド中央が偏摩耗し、タイヤが分割する恐れがある[1]

脚注

  1. ^ a b c d 稲垣秋介「§6.ラリーカーのブレーキとタイヤ 2.タイヤ 1.タイヤの役目と要件 5.パンクしても走行が可能なタイヤ」『三菱によるラリーカー工学 公道最速カテゴリーの技術』三菱自動車工業株式会社 監修、山海堂、2005年、183-184頁。ISBN 4381088492 
  2. ^ a b c d 「WRC養成講座「最新WRCタイヤの猛威」」『WRC Plus』第12巻第21号、ニューズ出版、2001年、76-77頁、ASB:WRC20011003 
  3. ^ a b 「WRカー技術白書 タイヤを研究する」『WRC Plus』第16巻第13号、ニューズ出版、2005年4月、68-71頁、ASB:WRC20050317 
  4. ^ Martin Holmes『World Rallying』 17巻、ネコパブリッシング、1995年(原著1994年)、47, 164頁。 
  5. ^ 「2008年WRCに関する8つの疑問」『WRC Plus』第19巻第6号、ニューズ出版、2008年3月、91頁、ASB:WRC20080202 


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