ミミゲネズミキツネザルとは? わかりやすく解説

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ミミゲネズミキツネザル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/19 16:05 UTC 版)

ミミゲネズミキツネザル
ミミゲネズミキツネザル Allocebus trichotis
保全状況評価[1][2][3]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 霊長目 Primates
: コビトキツネザル科 Cheirogaleidae
: ミミゲネズミキツネザル属 Allocebus
Petter-Rousseaux & Petter, 1967[4]
: ミミゲネズミキツネザル
A. trichotis
学名
Allocebus trichotis (Günther, 1875)[3]
シノニム

Cheirogaleus trichotis
Günther, 1875[3]

和名
ミミゲネズミキツネザル[5][6]
英名
Hairy-eared dwarf lemur[3][4][6][7]

ミミゲネズミキツネザルAllocebus trichotis)は、哺乳綱霊長目コビトキツネザル科ミミゲネズミキツネザル属に分類される霊長類。本種のみでミミゲネズミキツネザル属を構成する。

分布

マダガスカル東部[4][7]

記載されてから数頭の標本しか採集されていなかったが、1989年に再発見された[7]。1994年以降はより広い範囲に分布することが判明している[3]

形態

頭胴長(体長)12.5 - 16センチメートル[7]。尾長14 - 19.5センチメートル[7]体重65 - 90グラム[7]。背面は淡赤色や褐色がかった灰色、腹面は淡灰色[7]。耳介周辺の体毛が伸長する[7]

分類

以前は、コビトキツネザル属Cheirogaleusに分類されていた[4]。和名がミミゲコビトキツネザルなどとされることもあった[4][7]。日本哺乳類学会(2018)の標準和名および日本モンキーセンター霊長類和名編纂ワーキンググループ(2019)では、本種の和名をミミゲネズミキツネザルとしている[5][6]

生態

多湿な自然林に生息するが、ある程度は人の手の入った環境にも生息する[3]。ペアもしくはその幼獣からなる家族群を形成して生活すると考えられている[7]夜行性で、地上3 - 5メートルの高さにある樹洞で休む[7]。5 - 9月の乾季(冬季)には休眠すると考えられている[7]

花の蜜や樹脂などを食べると考えられている[7]。飼育下では昆虫果実蜂蜜を食べた例もある[7]

1 - 2月に出産する[3]

人間との関係

農地開発や焼畑農業による生息地の破壊、食用の狩猟などにより、生息数が減少している[3]。1975年のワシントン条約発効時から、コビトキツネザル科単位でワシントン条約附属書Iに掲載されている[2]

出典

  1. ^ Appendices I, II and III (valid from 26 November 2019)<https://cites.org/eng> (downroad 07/20/2020)
  2. ^ a b UNEP (2020). Allocebus trichotis. The Species+ Website. Nairobi, Kenya. Compiled by UNEP-WCMC, Cambridge, UK. Available at: www.speciesplus.net. (downroad 07/20/2020)
  3. ^ a b c d e f g h Louis, E.E., Frasier, C.L., Bezandry, N., Sefczek, T.M., Bailey, C.A., Mittermeier, R.A., Mittermeier, J. & Réné De Roland, L.A. 2020. Allocebus trichotis. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T868A115559302. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2020-2.RLTS.T868A115559302.en. Downloaded on 20 July 2020.
  4. ^ a b c d e 岩本光雄 「サルの分類名(その8:原猿)」『霊長類研究』第5巻 2号、日本霊長類学会、1989年、129-141頁。
  5. ^ a b 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
  6. ^ a b c 日本モンキーセンター霊長類和名編纂ワーキンググループ 「日本モンキーセンター 霊長類和名リスト 2018年11月版」(公開日2018年12月16日・2020年7月20日閲覧)
  7. ^ a b c d e f g h i j k l m n 小山直樹 「ミミゲコビトキツネザル」『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ8 太平洋、インド洋』小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著、講談社、2001年、152頁。

関連項目



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