マーシン・パトルザレクとは? わかりやすく解説

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マーシン・パトルザレク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/04 13:48 UTC 版)

Marcin Patrzałek
出身地 ポーランド
職業 ミュージシャン、ギタリスト、アレンジャー
担当楽器 アコースティックギター
活動期間 2015-
レーベル ソニーミュージック、ソニーマスターワークス
公式サイト https://marcinofficial.com/

マーシン・パトルザレク(ポーランド語:Marcin Patrzałek, 2000年10月6日 - )は、 ポーランドギタリスト、作曲家、プロデューサー。

概要

フィンガースタイルやパーカッシブギターの技法を現代の電子音楽管弦楽と組み合わせた音楽を創作している。[1][2][3][4] 2015年にポーランドの才能発掘番組『Must Be The Music』[5] に出演した後、彼の名が知られることとなった。パトルザレクは『Must Be The Music』で優勝し、賞金約300万円(100,000ズウォティ)を獲得し、さらに約300万円(100,000ズウォティ)で同国のラジオ局RMF FM[6]での宣伝が約束された。

ポーランドでの成功の後、デビューLP『HUSH』がリリースされた。LPにはスペインの作曲家イサーク・アルベニスによる楽曲『アストゥリアス(伝説)[7] のカバーが収録されており、パーカッシブにアレンジされている。そのミュージックビデオは CandyRat Records より公開された。人気はポーランド国外に急速に広がり、ミュージックビデオはローリング・ストーンや、Metal Hammer、 Classic FM、Guitar World、Billboard など主要媒体で取り上げられている[8][9][1][10][11]

パトルザレクのパフォーマンス動画は2億回以上再生されており[要出典]アコースティックギター1本でのクラシック音楽のアレンジから、ポピュラー、ロック、そして自作曲に至るまで、幅広いジャンルの演奏をアップしている。

2018年には、日本発のギターブランドとして知られる Ibanez acoustic guitars の公式エンドーサーになった[2][3]。同年、イタリアの才能発掘番組である『Tu Si Que Vales』の第5シーズンで優勝し[12]、審査員からのスタンディングオベーションを受ける。賞金は10万ユーロであった[13]。後に、『アメリカズ・ゴット・タレント』に出場し、海外での知名度を高めると同時に、パフォーマンスはネット上でも話題を呼んだ[14]InstagramTikTok で、トム・モレロ、ポール・スタンレー、Dweezil Zappa、Tosin Abasi、ヴァーノン・リードなどの著名人からも称賛を得ている[10]

2020年初頭、Sony Music の子会社である Sony Masterworks と独占レコーディング契約を結び、2枚のシングルがリリースされた。[15]2023年には、Netflix の実写ドラマ『ONE PIECE (テレビドラマ)』で、ミホークのキャラクターテーマを作曲した。

経歴

2010 – 2015:キャリアのスタート、『Must Be The Music』 での優勝

地元の教師であった Jerzy Pikor の指導の下、10歳でクラシック・ギターを弾き始める。[6][16] 2年後、スペインのギタリスト Carlos Pinana からフラメンコの奏法を学び、13歳の頃にはアコースティックギターでフィンガースタイルの演奏を始めた。[2][6] それから1年間、自己流の練習を続け、2015年にポーランドの才能発掘番組『Must Be The Music』の第9シーズンで優勝。また、その頃には、パソコンで電子音楽を制作し、それをギター演奏と組み合わせ始めたことが、デビューアルバム『HUSH』に繋がっている。

2016 − 2018:デビューLPの発売、『Tu Si Que Vales』での優勝、Revamp EP

2016年16歳で、ポーランドのレーベル My Musicより、デビューLP『HUSH』をリリースする。このアルバムには、アコースティックギターと電子音楽や管弦楽の要素を取り入れた、6つのオリジナルトラックやアレンジ、電子リミックス曲が含まれている[17]。同年に行われた国際フィンガースタイルコンペティション「ギターマスターズ」でファイナリストに、翌年には国際クラシックギターホアキン・ロドリーゴコンペティションで優勝している[18]。2018年3月、日本発のギターブランドIbanez guitarsの公式エンドーサーに就任。パトルザレクの使用モデルは AE900-NT。

この頃、YouTubeに投稿したソロギターアレンジ動画が注目を集め始めた。特に2016年に投稿したシステム・オブ・ア・ダウン の 「Toxicity」アレンジは、彼の動画としては初めて、YouTubeFacebook での再生回数が千万回を超えた。その後、フィッシュマン社やWLゴア&アソシエイツ社などの企業の広告にも起用されている.[19]

2018年、イタリアの才能発掘番組『Tsu Si Que Vale』第5シーズンに出演。オーディションの中で披露したベートーヴェン第5交響曲のアレンジは、満場一致で賛成票を獲得し、決勝進出。決勝ではQueenの『Innuendo』を組み合わせた自作曲「Asturias」のアレンジを披露した。最終候補者3名の中で、視聴者票を50%以上獲得し優勝する。[12][13]

2018年11月12日、初のEPとなる『Revamp』をリリース。人気のアレンジをまとめたコンピレーションレコードである。同年、オリジナルシングル『Baba Yaga』もリリース。[7]

2019 − 現在:AGT への出演とレコード契約

オーディション番組出演や、パフォーマンスビデオがネット上で話題になった後、パトルザレクは2018年と2019年に複数の国でツアーを行っている。

2019年には『America's Got Talent』シーズン14に出演し、準決勝で敗退した[14][20]。この時のパフォーマンスがきっかけとなり、Sony Music の傘下である Sony Masterworks と独占契約を結ぶことになる[15]。これまでに「Moonlight sonata」[21] と「Snow Monkey」の2つのシングルがリリースされている[22]。いずれも自身のプロデュースにより、モダンでエレクトロニックな要素を含んでいる。「Snow Monkey」はこれまでの作品やスタイルとは異なり、レゲトンの影響を強く受けている。新型コロナウイルスの世界的流行の中、InstagramTikTok などのソーシャルプラットフォームでの活動が増えたことで数百万に上るフォロワーを得た。

2022年3月、パトルザレクはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催された7つのコンサートで、特別ゲストとして出演した[23]。Youtube では、日本人ギタリスト Ichika Nito と初のコラボレーションを行い、「Just The Two Of Us」のギターアレンジを披露した。[24]

パトルザレクは、メジャーレーベルデビューアルバムの制作に取り組んでいると述べている[要出典][citation needed]

Year Title
2016 Hush

脚注

  1. ^ a b This solo guitar arrangement of Beethoven's 5th Symphony is sensational” (英語). Classic FM. 2018年12月26日閲覧。
  2. ^ a b c “Marcin Patrzałek | Ibanez guitars”. オリジナルの2018年10月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181004225816/http://www.ibanez.com/artist/u_artist_detail.php?cat_id=3&artist_id=1383 2018年10月4日閲覧。 
  3. ^ a b “Guitar Summit 2018: Acoustic & Electric Party” (ドイツ語). Gitarre & Bass. (2018年7月26日). https://www.gitarrebass.de/stories/guitar-summit-2018-acoustic-electric-party/ 2018年10月21日閲覧。 
  4. ^ Marcin - YouTube”. www.youtube.com. 2021年2月16日閲覧。
  5. ^ “Introducing talented guitarist Marcin Patrzałek” (英語). Music Crowns. (2017年8月4日). https://www.musiccrowns.org/viral/37374/ 2018年10月4日閲覧。 
  6. ^ a b c Bilska, Anna. “Chłopak z gitarą rozkochał w sobie całą Polskę. Poznajcie Marcina z Kielc zwycięzcę "Must be the Music" (Wideo)” (ポーランド語). echodnia.eu. https://echodnia.eu/swietokrzyskie/chlopak-z-gitara-rozkochal-w-sobie-cala-polske-poznajcie-marcina-z-kielc-zwyciezce-must-be-the-music-wideo/ar/8135262 2018年10月4日閲覧。 
  7. ^ a b Marcin Patrzałek” (英語). Spotify. 2018年10月4日閲覧。
  8. ^ Martoccio, Angie (16 February 2021). "Watch 20-Year-Old Guitar Virtuoso Marcin Rip Through Led Zeppelin's 'Kashmir'". Rolling Stone (アメリカ英語). 2021年2月18日閲覧
  9. ^ Marcin Patrzalek (2016-08-11), Marcin Patrzalek - Toxicity (System of a Down) - Solo Acoustic Guitar, https://www.youtube.com/watch?v=uc4gk8NLeFs 2018年10月4日閲覧。 
  10. ^ a b Owen (2021年2月15日). “This mind-blowing fingerstyle reimagining of Led Zeppelin's Kashmir has guitar heroes raving” (英語). guitarworld. 2021年2月16日閲覧。
  11. ^ "Marcin Patrzalek Mesmerises With Guitar Solo on 'America's Got Talent': Watch". Billboard. 27 August 2019. 2021年2月16日閲覧
  12. ^ a b Rep”. rep.repubblica.it (2018年12月21日). 2018年12月26日閲覧。
  13. ^ a b Chi è Marcin Patrzalek, vincitore di 'Tu si que vales 2018'” (イタリア語). Today. 2018年12月26日閲覧。
  14. ^ a b Archived at Ghostarchive and the Wayback Machine: Judge Cuts 3 CRAZY RESULTS: Did Your Faves Make It? America's Got Talent 2019”. YouTube. 2021年2月16日閲覧。
  15. ^ a b Marcin” (英語). Sony Masterworks. 2021年2月16日閲覧。
  16. ^ Studium gitary klasycznej w Kielcach – Jerzy Pikor Nauka gry na gitarze. » O szkole” (ポーランド語). sgk-kielce.pl. 2018年10月4日閲覧。
  17. ^ Marcin Patrzałek Hush CD” (ポーランド語). mymusicshop.pl. 2018年10月21日閲覧。
  18. ^ Guitar Masters 2016 - Fingerstyle - Live Stream, (2016-11-15), https://www.youtube.com/watch?v=BYbhw9W9ShE&t=36616 2018年10月4日閲覧。 
  19. ^ Shadrick (2020年1月18日). “Fishman PowerTap Earth Demo” (英語). www.premierguitar.com. 2021年2月16日閲覧。
  20. ^ 'America's Got Talent' jaw-dropper: Luke Islam eliminated one week before Season 14 Finals”. 2019年9月12日閲覧。
  21. ^ Marcin - Moonlight Sonata on One Guitar (Official Video)”. YouTube (2020年6月26日). 2024年4月18日閲覧。
  22. ^ Marcin - Snow Monkey (Official Video)”. YouTube (28 Aug 202). 2024年4月18日閲覧。
  23. ^ Classical Spectacular”. www.royalalberthall.com. 2022年4月12日閲覧。
  24. ^ Matt Owen (2022年4月5日). “Ichika Nito and Marcin trade exhilarating six-string blows in epic electric vs acoustic guitar duel” (英語). guitarworld. 2022年4月12日閲覧。

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