ポンペイ州の遺跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 15:17 UTC 版)
チェムェン島には、ペインポーンロン (Peinpohnlong)、ペインポーンアパープ (Peinpohnapahp)、ペインチャム (Peintamw)、ペインローロ (Peinlohlo) など、玄武岩の周壁に囲まれた方形墓を備えた遺跡があり、ペインポーンアパープの放射性炭素年代測定によって、1219年から1385年という年代が得られている。他のものも含めて、チェムェン島では52の遺構の存在が報告されている。 また、チェムェン島と湾を挟んで北側にあるポンペイ島のメチップ (Metipw)、トラパイル (Dollapwail) 両地域には、放射性炭素年代測定で11世紀から13世紀までの年代を示している遺跡がいくつもあり、伝承上もメチップは人工島建設に使われたサンゴの供給元として言及されている。それらの地域にあるソウクロウ (Soukrou) No.1, 2遺跡およびペインキパール遺跡 (Peinkipahr) はいずれも丸石・板状・柱状の玄武岩を駆使した周壁を備えており、その形状はチェムェン島に見られる祭祀遺跡と類似する。チェムェン、メチップ、トラパイルの遺跡は、シャウテレウル朝の支配下にあった時期の村落のものとされる。また、ポンペイ島にはロロンと呼ばれる様式の、高位者向けの石積墳墓もあり、ナンマトルの発展期とも重なる1200年頃に出現したとされる。 こうした遺跡群は、ナンマトルの理解を深めるために重要とされるが、まだ十分に研究されているとは言えず、専門家からも今後の研究の深化に対する期待感が示されている。
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