プログレスM-19Mとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > プログレスM-19Mの意味・解説 

プログレスM-19M

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 20:27 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
プログレスM-19M
2–ASF-VKAアンテナが展開しないままズヴェズダに近接を行うプログレスM-19M
任務種別 ISS 補給船
運用者 ロシア連邦宇宙局
COSPAR ID 2013-017A
SATCAT № 39148
特性
宇宙機種別 プログレス-M (11F615A60)
製造者 RKKエネルギア
任務開始
打ち上げ日 2013年4月24日 10時12分16秒 (UTC)
ロケット ソユーズ-U
打上げ場所 バイコヌール 1/5
任務終了
廃棄種別 軌道離脱
減衰日 2013年6月19日 13時39分 (UTC)
軌道特性
参照座標 地球周回軌道
体制 低軌道
傾斜角 51.6°
ISSのドッキング(捕捉)
ドッキング ズヴェズダ 後方
ドッキング(捕捉)日 2013年4月26日 12時25分 (UTC)
分離日 2013年6月11日 13時58分 (UTC)
dock時間 46日1時間33分間

プログレスM-19M (ロシア語: Прогресс М-19М)はロシア連邦宇宙局が2013年に国際宇宙ステーション(ISS)の補給のために打ち上げたプログレス補給船NASAJAXAではプログレス5151P等とも称する。プログレス改良型としては19機目であり、シリアル番号は419番であった。プログレスM-19MはM-16MからM-18Mまでの3回で利用された急速会合方式ではなく、2日間かけてISSとランデブーする方式で打ち上げられた。

搭載貨物

プログレスM-19Mは365kgの燃料、50kgの酸素など空気410kgの水などを搭載しており、1540kgのスペアパーツ、科学実験物品、その他の補給品などが搭載されていた[1]

運用

打ち上げ

プログレスM-19Mは2013年4月24日10時12分にカザフスタンバイコヌール宇宙基地1/5発射台からソユーズ-Uで打ち上げられた[2]

軌道への投入は成功し、プログレスは計画通りソーラーアレイを展開した。しかし、クルスドッキングシステムのドッキングと接近に利用するアンテナ1基について予定時刻での展開に失敗した[2]

ドッキング

プログレスM-19Mの無事のドッキングを祝うヴィノグラドフハドフィールド英語版ロマン・ロマネンコ
ドッキング部から離れるプログレスM-19M、2013年6月11日

プログレスM-19Mは4月26日12時25分(UTC)にISSのズヴェズダへのソフトドッキングを達成し、12時34分にはしっかりと結合した。

クルスアンテナの1基の展開の失敗で、ロシアの管制室からクルスの接近に制限を無視するソフトウェアのパッチが転送された。また、クルスの失敗の場合に備えて、ロマン・ロマネンコパーヴェル・ヴィノグラドフの二名によって手動のTORUシステムの操作も準備された。自動ランデブーとドッキング操作の手順の最後ではISSとプログレスに搭載されたクルスシステムが利用され、ISSのカメラを通して技術者にアンテナの良い映像を与えるためドッキング速度は普段よりも遅かった。ドッキング中、ISSとプログレスM-19Mはカザフスタン中国国境上空420kmほどの位置を飛行していた[3][4]

第35次長期滞在の乗組員は後日プログレスのハッチを空けて中に入っている。

ドッキング解除後

プログレスM-19Mは2013年6月11日にズヴェズダからドッキングを解除し、ドッキング解除によって次に予定される欧州宇宙機関ATV-4 アルベルト・アインシュタインのためにドッキング部を開けることとなった。

M-19Mはドッキング解除後に独自の軌道に投入され、1週間のレーダープログレス実験が行われた。レーダープログレス実験の目的は以前のプログレスで行われたものと同じく、エンジン噴射に起因する宇宙船の周囲の電離層環境の密度、大きさ、反射率の調査であった[5]。実験中M-19Mはイルクーツクのロシア科学アカデミーシベリア支部の太陽地球物理学研究所によって追跡された。

レーダープログレス実験終了後、プログレスM-19Mは6月19日13時53分(UTC)にRTDU-80主推進システムのS5.80エンジンで軌道離脱噴射を行った。M-19Mは大気圏に再突入を行って破壊され、14時40分(UTC)頃太平洋に没した。

注釈

  1. ^ Progress M-19M”. Roscosmos (2013年4月24日). 2013年4月24日閲覧。
  2. ^ a b Chris Bergin, Pete Harding and William Graham (2013年4月24日). “Soyuz-U sends Progress M-19M on its way to the ISS”. NASAspaceflight.com. 2013年4月24日閲覧。
  3. ^ Harwood, William. “Russian Progress cargo craft arrives at space station”. Spaceflight Now. 2013年4月27日閲覧。
  4. ^ Chris Bergin, Pete Harding and William Graham. “Progress M-19M docks with ISS despite antenna issue”. NASASpaceflight.com. 2013年4月27日閲覧。
  5. ^ Progress M-19M ends its Mission via Re-Entry after short Free Flight”. SPACEFLIGHT101 (2013年6月20日). 2013年7月29日閲覧。

外部リンク

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「プログレスM-19M」の関連用語

プログレスM-19Mのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



プログレスM-19Mのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのプログレスM-19M (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS