プラット川とは? わかりやすく解説

プラット川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/10 07:57 UTC 版)

プラット川(プラットがわ、Platte River)は、アメリカ合衆国ネブラスカ州を流れる川。ミズーリ川の支流。全長は499kmにおよび、流域はネブラスカ州のグレートプレーンズ大平原の大部分とコロラド州ワイオミング州ロッキー山脈東部を含む。

船の航行は不可能であるが、西部に向かうルートを与え、アメリカの西方拡大にとって非常に意味のあった川である。

地理

ネブラスカ州ノースプラットの東で、ロッキー山脈東部から流れてくるサウスプラット川とノースプラット川が合流してプラット川となる。南東向きから北東向きへと大きな弧を描いて砂丘地帯の南部を流れ、ゴセンバーグ、コザド、カーニーグランドアイランドを経由する。コロンバスの南東8キロメートルでループ川を合わせ、それから東へ流れフリーモントで南に転じ、オマハ市の南を通ってプラッツマウスの8キロメートル北でミズーリ川に合流する。

プラット川の流域はグレートプレーンズの中でも最も乾燥した地域の一つである。そのため北アメリカの同じような長さの川と比べると流量が少ない。ネブラスカ州西部ではプラット川の土手と川床は、北アメリカの他の乾燥した地域の中で緑のオアシスを作り出し、渡りをする水鳥が立ち寄る場所になっている。

歴史

プラット川は土地の猟師により利用され、アメリカの西部へ拡大の歴史に於いても重要な役割を果たしていく。この川は開拓者に淡水、獲物、西部への明確な道を与えてきた。

ヨーロッパ人による探索は1714年フランス人による探検が最初である。そしてネイティブアメリカンの言葉で平らな水面(flat water)を意味するネブラスカ(Nebraskier)と名づけられ、その後に「平ら」という意味のフランス語のプラット(Platte)に変わる。この川はフランスによるネイティブアメリカンとの間の毛皮交易での重要なルートとなっていった。

プラット川流域はグレートプレーンズ一帯におけるスペインとフランスの両国が領有権を主張する曖昧な領域であった。黒人の探検家ジョセフ・ナランホ(Joseph Naranjo)は、プラット川に到達し、後にフランス領の拡大を止めるためにスペイン軍の探検隊をそこへ案内した。この探検はスペインによる中央平原の探検で最も奥までいったものとなった。1803年ルイジアナ購入で、この地はアメリカ領となり、1820年にスティーブン・ロング(en:Stephen H. Long)が探検を行い地図が作成された。

19世紀に入りアメリカ西部へ開拓の移民が始まると、プラット川沿いから西へ伸びる馬車による移動ルートのオレゴン・トレイルモルモン・トレイルが築かれた。1860年代にはプラット川およびノースプラット川は、馬による郵便サービスである「ポニー・エクスプレスのルートともなったが、後に最初の大陸横断鉄道であるユニオン・パシフィック鉄道が敷設され鉄道による輸送に移行していく。

20世紀にはリンカーン・ハイウェイのルートとして使われ、現在の州間高速道路80号線となった。


「プラット川」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「プラット川」の関連用語





5
カーニー デジタル大辞泉
52% |||||

6
キャスパー デジタル大辞泉
52% |||||

7
スコッツブラフ国定記念物 デジタル大辞泉
52% |||||

8
チムニーロック国立史跡 デジタル大辞泉
52% |||||

9
ネブラスカ州 デジタル大辞泉
52% |||||


プラット川のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



プラット川のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのプラット川 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS