アタリブレイクアウト 2600とは? わかりやすく解説

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アタリブレイクアウト 2600

(ブレイクアウト_(ゲーム) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/23 06:16 UTC 版)

ブレイクアウト
ジャンル ブロックくずし
対応機種 アーケードゲームAtari 2600
開発元 Atari, Inc.
発売元 NA/EU: Atari, Inc.
JP: ナムコ
デザイナー
プログラマー Atari 2600
Brad Stewart
人数 Up to 2 players, alternating turns
発売日 アーケード
NA: 1976年5月13日
JP: 1976年5月
EU: 1976年
Atari 2600
NA: 1978年11 月9日
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ブレイクアウト』(Breakout)は、アタリによって開発され、1976年5月13日にリリースされたアーケードビデオゲーム。

1972年のAtariアーケードゲームPongの影響を受けたNolanBushnellとSteveBristowの概念に基づいて、Steve Wozniakによって設計された。

概要

『ブレイクアウト』は1976年アタリが発売。ブレイクアウトには「壁破りの脱獄」という意味がある(当時のアタリはヒッピーが盛んだった背景もあり、マリファナを吸いながら会議をしていた[2]。逮捕者も続出し、刑務所からの脱出という願望が『ブレイクアウト』である[2])。

囚人が壁うちテニスのふりをして塀を崩すことがモチーフになっている。ただし全部崩しても新しい壁が出て来るので、結局脱獄はできない。タイトルロゴデザインにはBREAKとOUTの間に、ラケットで玉を打ち返す縦じま服の囚人が、アメリカ調の漫画絵で描かれている。日本では筐体やチラシにイラストが必要な場合、テニス、卓球、ゴルフ等、道具でボールを打ち返すイラストになっている。

アイデアはアタリのトップであったノーラン・ブッシュネルがハワイに旅行中考えついたものとされているが、『スペースウォー!』 → 『コンピュータースペース』、『オデッセイ』 → 『ポン』のようにセガ(後のセガ・インタラクティブ)から『イレース』の名でライセンス生産されたRamtek社の『クリーン・スウィープ(Clean Sweep)』の亜流ではないかとする説もある。『クリーン・スウィープ』は、ボールが突き進むとブロックが連続して消えるが、『ブレイクアウト』はボールが跳ね返って一つずつ破壊する点が異なる。ブッシュネルが直接開発に関わった最後のゲームで、以後経営のみに専念することになる。なお、実際の設計はアラン・アルコーン率いる開発チームが行った。開発チームの一人がスティーブ・ジョブズである。

同作はアタリにとって『ポン』以来のヒット作となった[3]。武層新木朗は、シンプルなルールやスリリングなゲームバランス、「お手付きは3回まで」[注釈 1]の採用など革新性は枚挙に暇がないとしたうえで、現実世界では実現不可能な面白さが魅力だと述べ、そのデフォルメされた物理法則をアニメ『トムとジェリー』にたとえている[3]

1978年には「ボールもラケットも2つずつ」「ブロックが降りて来る」「予備のボールが2つ捕らえられている」と3種類のブロックくずしができる『スーパーブレイクアウト』が発売されたが、『スペースインベーダー』のヒットに隠れてしまっている。

後にApple Computerを創設するスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックの二人が関わったことでも有名である。「二人が開発した」と誤記された文章がよくあるが、ゲームデザインや基板の基本設計自体には関わっておらず、二人がやったことは回路の部品減らしである。ウォズニアックは後にアップルが発売するパソコンApple IIの設計に際し、『ブレイクアウト』のハードウェア設計に非常に強いインスピレーションを受けたことを証言しており、ウォズニアックの強い要望によってApple IIには『ブレイクアウト』とパドルコントローラーが標準で付属された。アップルがはるか後に発売したiPodにもミニゲームとして収録され、2007年9月からは3Dリメイクの『Vortex』が収録されている。App Storeでもアタリによって『ブレイクアウト』が提供されている。 2022年2月には最新のリメイク作品として『Breakout:Recharged』が発売された。

なお、Google画像検索で「atari breakout」と検索すると、結果の画面でブロックくずしができるようになっている。

影響

日本では「ブロックくずし」としてゲームジャンルになった。スペースインベーダーにも影響を与えた。

関連項目

脚注

出展

注釈

  1. ^ のちにこのシステムは「残機」の概念の元になったと言われている[3]



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