フランシス・スコット・キーとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 法律関係者 > 法律関係者 > アメリカ合衆国の弁護士 > フランシス・スコット・キーの意味・解説 

フランシス・スコット・キー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/27 16:16 UTC 版)

フランシス・スコット・キー

フランシス・スコット・キーFrancis Scott Key, 1779年8月1日1843年1月11日)はアメリカ合衆国弁護士であり、アメリカ合衆国の国歌である"The Star-Spangled Banner"(星条旗)歌詞を書いた、アマチュア詩人

生涯

法律家、アメリカ大陸軍独立戦争時)将校のジョン・ロス・キー(John Ross Key)の息子として、メリーランドに生まれる。セント・ジョンズ・カレッジ(St. John's College, Annapolis)を卒業。

米英戦争の折、キーはメリーランドのボルチモア港のマクヘンリー砦攻防戦の最中、イギリス船に拘束された。夜明けに星条旗がまだはためいていたのを見て奮い立ち、合衆国の勝利を祝う詩を書き上げた。なお、フランシス・スコット・キーは、音楽に関して秀でた才能を発揮したことはなく、これ以前に歌詞として作詞をしたこともない[1]

彼の詩『マクヘンリー砦の守り』(The Defence of Fort M'Henry)は後にイギリス人作曲家ジョン・スタフォード・スミスによって作曲された「天国のアナクレオンへ」(Anacreon in Heaven)の歌詞として添えられた[2]。当時は、単に「星条旗」(The Star-Spangled Banner)という歌として知られただけである。1931年にアメリカ合衆国の国歌に採用された。

メリーランド州フレデリックのマウント・オリヴェット墓地(Mount Olivet Cemetery)に眠る。

奴隷制支持と、歌詞三番の「差別性」への批判

キーは奴隷制度の熱烈な支持者としても知られており、何人もの奴隷を使っていた記録が残っている。また歌詞の3番に「金で寝返った者や奴隷に避難する場所はない」という箇所があり、これは比喩的な意味というより、米英戦争で自由を求めて英軍側で闘った黒人奴隷のことを指しているとして、国歌にふさわしいのかとの議論が一部にある[3]

キーの子孫

キーの一族にはスコット・フィッツジェラルドがいる。直系の子孫としては1960年代スタイリストとして知られたポーリン・ド・ロスチャイルド(Pauline de Rothschild)や、雑誌『ヴォーグ』の編集長ダイアナ・ヴリーランドDiana Vreeland)、ギタリストのダナ・キー(Dana Key)がいる。

フランシス・スコット・キー橋

彼を称え、ワシントンD.C.とボルチモア港の外側に、それぞれ、「フランシス・スコット・キー橋」という名の橋が架けられている。しかし、ボルチモア港の橋は、2024年3月26日、橋脚に貨物船が衝突して崩落した[4]

出典

  1. ^ “米国歌の作詞者は音痴の可能性、歴史家が新著で「新説」”. ロイター (ロイター通信社). (2014年7月4日). http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPKBN0F908W20140704 2014年7月5日閲覧。 
  2. ^ ジョン・パウエル『ドビュッシーはワインを美味にするか? 音楽の心理学』早川書房、2017年、28頁。ISBN 978-4-15-209720-0 
  3. ^ 仲野博文 (2016年9月13日). “アメリカで沸き起こる「国歌論争」 NFLスター選手の起立拒否に賛否(THE PAGE)”. Yahoo!ニュース. 2024年3月27日閲覧。
  4. ^ コンテナ船が衝突し橋が“崩落” 複数車両が川に転落 7人を救助中 米メリーランド州ボルチモア”. TBS NEWS DIG (2024年3月26日). 2024年3月27日閲覧。

外部リンク





固有名詞の分類

このページでは「ウィキペディア」からフランシス・スコット・キーを検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からフランシス・スコット・キーを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書からフランシス・スコット・キー を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フランシス・スコット・キー」の関連用語

フランシス・スコット・キーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フランシス・スコット・キーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフランシス・スコット・キー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS