フォークナーによる1735年の版
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「ガリヴァー旅行記」の記事における「フォークナーによる1735年の版」の解説
1735年、アイルランドの出版業者ジョージ・フォークナーにより、3分冊の形で今日の完全な『ガリヴァー旅行記』が出版された。フォークナーが「読者への広告」で明かすところによれば、オリジナルを破壊し尽くしたモットによる改竄を加えられていない原稿の再出版を望む「著者の友人」(スウィフトの友人チャールズ・フォードと考えられている)から、フォークナーはモットによる改竄が行われた部分に注釈が施された書籍を入手したのだと言う。スウィフトは印刷の前に少なくとも一回フォークナーによる版を確認したと考えられているが、これを裏付ける証拠は存在しない。以下で議論される僅かな例外を除いて、一般にこの版が『ガリヴァー旅行記』の初版であると見なされている。 フォークナーによる版にはモットによるオリジナルテキストの改竄を非難する「ガリヴァー船長から従兄弟シンプソンへの手紙」の節が、スウィフトによって加筆されている。スウィフトはこの節で、モットによる改竄を「私の全く与り知らぬ所」と主張し、モットによる改竄を、フォークナー版出版までの数年間に現れた解説書や、中傷文書や、パロディや、非公式の第二部や続編と並べて拒否している。この手紙は現在の標準的なテキストの多数に含まれている。
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