ファヤンス法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/27 16:02 UTC 版)
カシミール・ファヤンス(英語版)にちなんで名付けられたファヤンス法では、指示薬にジクロロフルオレセイン(英語版)を用いる。懸濁液の溶液が緑色からピンク色に変わった点が終点である。滴定の終点では、塩化物イオンが溶液中に過剰に存在している。塩化物イオンは塩化銀の表面に吸着され、塩化銀の分子を負に帯電させる。等量点の前では過剰な銀(I)イオンが塩化銀分子に吸着され、塩化銀分子は正に帯電する。ジクロロフルオレセインのようなアニオン性染料(英語版)は正に帯電した分子に引き寄せられる。吸着されるときに色が変化し、変色して終点となる。臭化物、ヨウ化物、チオシアン酸塩などの滴定には色の変化がより明瞭なエオシン(テトラブロモフルオレセイン)を使うのがよい。しかし、エオシンは塩化物イオンより塩化銀に強く結合するので、塩化物イオンの定量に使うことはできない。
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