ピンダロスの詩の構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 08:22 UTC 版)
「ピューティア第四祝勝歌」の記事における「ピンダロスの詩の構成」の解説
ピンダロスの祝勝歌は、7行程度を一つのまとまりある節として、これを「ストロペー」「アンティストロペー」そして「エポドス」という様式の節として、この三つをまた一つの単位としている。この単位は「トリアース(三つ組)」と呼ばれる。『オリュンピア第一祝勝歌』では、四つのトリアースで詩が構成されている。また、この詩と同じ勝利をうたった『ピューティア第五勝利歌』も、同じく四つのトリアースから構成されている。 ストロペー(strophe)は「回転・転回」の意味で、ギリシア劇では、合唱舞踏隊の右から左への転回で歌われる歌章を云う。アンティストロペー(antistrophe)は、対ストロペーの意味で、左から右への転回での歌章に当たる。エポドス(epodos)は、停止の意味で、停止のときの歌章に当たる。 『ピンダロス 祝勝歌集/断片選』の訳者内田次信は、ストロペーを合唱隊の「右旋回中の歌唱」、アンティストロペーを「左旋回中の歌唱」、エポドスを「その後の停止しての歌唱」を意味すると、後代の学者による解釈を説明している。この『ピューティア第四祝勝歌』の場合、13トリアースすべてについて、ストロペー8行、アンティストロペー8行、エポドス7行となっている。従って、全体として、299行ある。
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