ピアノ協奏曲第1番_(チゾーム)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ピアノ協奏曲第1番_(チゾーム)の意味・解説 

ピアノ協奏曲第1番 (チゾーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/21 04:12 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

ピアノ協奏曲第1番『ピーブロック』は、エリック・チゾーム作曲によるピアノ協奏曲。演奏時間は約33分[1]

概要

初稿は1932年に完成、1937年12月に改定が行われ、これは1938年エジンバラで作曲者の独奏、イアン・ホワイトの指揮で初演された。さらに公開演奏は1940年1月20日グラスゴーの聖アンドリュー・ホールで作曲者の独奏、エールマー・ブエスト[注 1]の指揮で行われた。[1]

ピーブロック(Pìobaireachd )は「パイプ音楽」の意であり、特にクラシック音楽バグパイプもしくは「大きな音楽 ceòl mór」を指す。ceòl mórは変奏曲形式で演奏される音楽であり、ソロを担うバグパイプ奏者には高度な技術が要求される。チゾームはceòl mórに関心を寄せており、旋律や形式を借用しながら多数の曲を作曲した[1]

楽曲構成

第1楽章 モルト・モデラートトランクウィロ
Maol Donnに基づく。Maol Donnは「マクリモンの愛しいもの MacCrimmon's Sweetheart」として知られており、愛する牛の死を嘆くパイプ音楽である。楽章はバスーンの奏する低音に乗り、オーボエがバグパイプを模した旋律を吹いて開始する[1]
第2楽章 アレグロスケルツァンド
Fàilte Uilleim Dhuibh Mhic Coinnichに基づくスコットランド舞曲風楽章[1]
第3楽章 アダージョ
Cumha Dhomhnuil Bhain Mhic Cruimeinに基づく。元になったパイプ音楽は1746年にマルコム・マクリモン(Malcom MacCrimmon)が弟のドナルド・バン(Donald Bàn)の死を悼んで書いたもの。ピアノは「遠くから、非人間的に」響くよう演奏される[1]
第4楽章 アレグロ・コン・ブリオ
スコットランドの舞踏音楽であるリールの形式で始まる。バルトークピアノ協奏曲第3番を思わせるような静寂に包まれた中間部を経て、再びリールに戻る[1]

脚注

注釈

  1. ^ 訳注:オーストラリア生まれ、イギリスで活動した指揮者教師学者。主にオペラ声楽曲を得意とした。(Aylmer Buesst

出典

  1. ^ a b c d e f g Erik Chisholm Piano Concertos”. 2012年10月27日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ピアノ協奏曲第1番_(チゾーム)」の関連用語

ピアノ協奏曲第1番_(チゾーム)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピアノ協奏曲第1番_(チゾーム)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピアノ協奏曲第1番 (チゾーム) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS