ビーム方向の違いによる見かけの差
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/13 04:03 UTC 版)
「ブレーザー」の記事における「ビーム方向の違いによる見かけの差」の解説
相対論的ビーミングは、他にも重要な意味を持つ。例えば、地球から遠ざかる方向に進むジェットは、その進行方向にビーミングを受けるために地球から見た明るさは減少する。このため、実際には対称に放出されているジェットであっても、極めて非対称な姿として観測される。実際、上の図でθが35度以下の場合、遠ざかる側のジェットは慣性系から観測した場合よりも暗く見える。 さらに、本来同じ性質をもつ活動銀河核であっても、ジェットの方向によって全く違う姿として観測されてしまう。θが小さな天体は少ないが、これらは非常に明るく見える。一方でθが小さくない天体は、比較的暗い(弱い)ジェットを持つ天体として観測される。 これが、数ある電波銀河の一部が極めて明るく観測され、それらがブレーザーと分類された理由である。ジェットが地球の方向に向いている活動銀河核は、本来同じものであってもジェットが別の方向を向いている場合に比べ極めて明るく見えるのである。
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