ヒストンテールドメイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 08:06 UTC 版)
「ヌクレオソーム」の記事における「ヒストンテールドメイン」の解説
ヒストンテールはヒストンの質量の最大30%を占るが、高度な柔軟性のためヌクレオソームの結晶構造では可視化されず、大部分は安定な構造を形成しないと考えられている。ヒストンH3とH2BのN末端テールは2つのDNA鎖の副溝によって形成されるチャネルを通過し、20 bpごとにDNAから突出する。一方、ヒストンH4のN末端テールには高度に塩基性のアミノ酸が並んだ領域(16–25)が存在し、この領域は結晶構造中では他のヌクレオソームのH2A-H2B二量体の酸性表面領域との相互作用を形成しており、ヌクレオソームの高次構造の形成と関係している可能性がある。この相互作用は生理的条件下でも生じると考えられており、H4のテールのアセチル化はクロマチンの高次構造を歪めることが示唆される。
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