ハプロゾーン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 02:25 UTC 版)
ハプロゾーン Haplozoon Dogiel, 1906は多毛類の腸内にみられる大きさ0.1-0.2 mmの寄生虫である。これまで北ヨーロッパや北アメリカ沿岸に生息する多毛類 Aricia norvegica、Travisia forbesi、Clymene lumbricalisおよびAxiothella rubricinctaから9種が発見されている。現在では動物ではなくアルベオラータ 渦鞭毛虫門 Dinoflagellataに置かれる。 1906年、Dogielはハプロゾーンを中生動物門に含め、class Catenataを設立した。しかし、群体性のグレガリナの1種とする見方もあったが、生活史にdinosporeが生じることなど寄生性渦鞭毛藻 Blastodiniumとの類似を指摘され、2年後の1908年、Neresheimerがハプロゾーンを中生動物門から除いた。Saldarriaga et al. (2001)によるSSUrDNA の塩基配列の比較による研究結果からも渦鞭毛藻類の1種であることが示された。 ハプロゾーンの生活史には棘状の突起を出す細胞 trophocyteに連なる5-100個ほどの細胞からなる多細胞性のステージがみられる。ハプロゾーンは生活史のなかに群体生活に適応したステージをもつ寄生性渦鞭毛藻類である.
※この「ハプロゾーン」の解説は、「中生動物」の解説の一部です。
「ハプロゾーン」を含む「中生動物」の記事については、「中生動物」の概要を参照ください。
- ハプロゾーンのページへのリンク