ナチズムや反ユダヤ主義の勃興に対する姿勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 09:15 UTC 版)
「カール・グスタフ・ユング」の記事における「ナチズムや反ユダヤ主義の勃興に対する姿勢」の解説
ナチスが政権を取った1933年、ドイツ精神療法学会が改編されることになりヒトラーに反対したユダヤ人のエルンスト・クレッチマーがその会長を辞任。新たに設立された国際精神療法学会の会長にユングが就任した。そのためユングはナチスに加担してクレッチマーを追い落としたと一部に言われた。後にユングは精神療法という学問分野を守りたかったので非ユダヤ人である自分が会長職を引き受けたと述べている。実際ナチスからの影響を逃れるために国際精神療法学会の本部をスイスのチューリッヒに移し、ドイツ国内で身分を剥奪されたユダヤ人医師を国際学会で受け入れ、学会誌にユダヤ人学者の論文が掲載されるように図ってもいる。ユングはユダヤ系の師フロイトにも支援の意図について打診しており、長年にわたってユングの秘書を務めたユダヤ人のアニエラ・ヤッフェによれば、「ナチスへの対応には甘いところがあった」が、ユングはナチスの反ユダヤ人政策には明確に反対し、ユダヤ人のドイツ脱出支援活動にも関与していたとのこと。
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