ド・ラームの定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 17:56 UTC 版)
「ド・ラームコホモロジー」の記事における「ド・ラームの定理」の解説
M を微分可能多様体とする。特異チェイン σ: Δp → M と p 次微分形式 ω にたいし、積分 ∫σ ω を考える。ストークスの定理から閉形式 ω にたいし ∫ σ + ∂ τ ω = ∫ σ ω + ∫ τ d ω = ∫ σ ω {\displaystyle \int _{\sigma +\partial \tau }\omega =\int _{\sigma }\omega +\int _{\tau }d\omega =\int _{\sigma }\omega } となり、特異サイクル σ にたいし ∫ σ ω + d η = ∫ σ ω + ∫ ∂ σ η = ∫ σ ω {\displaystyle \int _{\sigma }\omega +d\eta =\int _{\sigma }\omega +\int _{\partial \sigma }\eta =\int _{\sigma }\omega } となる。このことからド・ラームコホモロジーと特異ホモロジーの間にペアリングを定める事ができ、特異ホモロジーの双対である特異コホモロジーへの線形写像 I : H d R p ( M ) → H p ( M ; R ) {\displaystyle I\colon H_{\mathrm {dR} }^{p}(M)\to H^{p}(M;\mathbb {R} )} が定義される。具体的にかくと、ド・ラームコホモロジー類 [ω] から定まる Hp(M) 上の線形形式 I(ω) が、サイクル類 [c] を ∫ c ω {\displaystyle \int _{c}\omega } にうつすものとしてあたえられる。ド・ラームの定理は、この写像 I が同型であるという定理である。 さらに微分形式のウェッジ積と特異コホモロジーのカップ積が整合的であり、この積から定まる2つのコホモロジー環は(次数付き環として)同型となることも言っている。
※この「ド・ラームの定理」の解説は、「ド・ラームコホモロジー」の解説の一部です。
「ド・ラームの定理」を含む「ド・ラームコホモロジー」の記事については、「ド・ラームコホモロジー」の概要を参照ください。
- ド・ラームの定理のページへのリンク