ダウブリール石とは? わかりやすく解説

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ダウブリール石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/29 03:11 UTC 版)

ダウブリール石(Daubréelite)
コアウイラ隕石の破片
分類 硫化鉱物
シュツルンツ分類 02.DA.05
Dana Classification 02.10.01.11
化学式 Fe2+Cr3+2S4
結晶系 立方晶
対称 立方晶
ヘルマン・モーガン記号: (4/m32/m)
空間群: F d3m
単位格子 a = 9.966 Å; Z=8
へき開 明瞭
断口 非均一
粘靱性 脆い
モース硬度 4.5-5
光沢 金属質
黒色
条痕 茶色または黒色
透明度 不透明
文献 [1][2][3]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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ダウブリール石(Daubréelite)は、珍しい硫化鉱物である。結晶系は立方晶であり、化学組成はFe2+Cr3+2S4である。黒色の板状の集合体として存在する[4]

命名と歴史

ダウブリール石は、フランス人の鉱物学者、岩石学者、隕石学者のガブリエル・オーギュスト・ドブレに因んで命名された。この鉱物は、1876年に初めて記載された。模試地は、メキシココアウイラ州である(コアウイラ隕石)。

分類

シュツルンツ分類では、「硫化鉱物と硫塩鉱物」の中の、特に「金属:硫化物比が3:4及び2:3の硫化金属」に分類される[4]

ダナ分類では、「硫化鉱物と硫塩鉱物」の中の、特にリンネ鉱のグループに属する。

生成

ダウブリール石は、隕鉄カマサイト及びテーナイト)の包有物として見られる。共生鉱物には、閃マンガン鉱頑火輝石グラファイト斜長石シュライバーサイトがある[3]

ある文献によると、ダウブリール石は34の地域で記載されているとされる[1]。有名な例としては、アラン・ヒルズ84001隕石ホバ隕石キャニオン・ディアブロ隕石がある。

またこの鉱物は、アポロ15号ミッションによって月の雨の海から回収されたハドリー・リル隕石からも発見されている[5]

結晶

ダウブリール石は、空間群Fd3m (4/m 3 2/m)の立方晶の結晶系を示す。1つの基本単位格子の中に8つの化学式単位が存在する[4]

出典

  1. ^ a b Daubréelite Mindat”. Mindat. 2012年12月19日閲覧。
  2. ^ Daubréelite data on Webmineral
  3. ^ a b Daubréelite on the Handbook of Mineralogy
  4. ^ a b c Strunz, Hugo; Nickel, Ernest H. (2001). Strunz mineralogical tables : chemical-structural mineral classification system (9 ed.). Stuttgart: Schweizerbart. ISBN 3-510-65188-X 
  5. ^ Hadley Rille”. Meteoritical Society. 2012年12月19日閲覧。



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