ダイレクト・リフト・コントロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 09:56 UTC 版)
「ロッキード L-1011 トライスター」の記事における「ダイレクト・リフト・コントロール」の解説
トライスターでは、着陸進入時のシステムとして、「ダイレクト・リフト・コントロール」(Direct Lift Control・略して「DLC」)とよばれる、主に軍用機で使用されているシステムを採用した。これは、本来は着陸滑走の減速時に使用するスポイラーを着陸進入時にも細かい角度で動作させることにより、主翼の揚力をコントロールした上で、着陸進入角度を保持するためのものである。これにより、着陸進入時に機首の上下を行なわなくても、正確に着陸進入を行なうことが可能になった。このシステムは高い精度を有しており、平常時の着陸進入においては、操縦士は操縦桿に手を触れなくても、機器を監視するだけでよい。接地以降DLCは直ちに解除され、スポイラーは主翼揚力減殺効果を最大限得るべく全開される。 本システムは、ライバル機のDC-10でも試験飛行の際にテストされたが不採用となっており、ボーイングやエアバスの旅客機でも全く採用されていない。旅客機での採用例は、2020年現在においてもトライスターのみである。
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