ゾラン・ミラノヴィッチとは? わかりやすく解説

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ゾラン・ミラノヴィッチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/11 08:35 UTC 版)

ゾラン・ミラノヴィッチ
Zoran Milanović

ゾラン・ミラノヴィッチ(2021年)

任期 2020年2月19日在任中
首相 アンドレイ・プレンコビッチ

任期 2011年12月23日2016年1月22日
元首 イヴォ・ヨシポヴィッチ
コリンダ・グラバル=キタロヴィッチ

任期 2007年6月2日2016年11月26日

出生 (1966-10-30) 1966年10月30日(58歳)
ユーゴスラビア
クロアチア社会主義共和国ザグレブ
政党 クロアチア民主同盟
出身校 ザグレブ大学
ブリュッセル自由大学
配偶者 サーニャ・ムシッチ
子女 2人
宗教 カトリック教会

ゾラン・ミラノヴィッチクロアチア語: Zoran MilanovićIPA:[ zǒran milǎːnoʋitɕ]1966年10月30日 - )は、クロアチア政治家。同国大統領(第5代)。同国首相(第10代)、クロアチア社会民主党党首を歴任。

来歴

初期

ザグレブで誕生。父は経済学者及びユーゴスラビア共産主義者同盟党員、母は語学講師だった[1]。自身の祖先はリヴノ(現在のボスニア・ヘルツェゴビナ)から来た移住者であると彼は語っている[2]ザグレブ大学法学部卒業後、インターン時代を経て、1993年からクロアチア外務・欧州統合省職員として勤務していた[3]1994年医学生だったサーニャ・ムシッチと結婚し、2人の子を儲けた。

政界へ進出

1999年クロアチア社会民主党ヘ入党。一時は党の報道官を務めていたこともある。2007年6月2日に長年、党首を務めていたイヴィツァ・ラカン英語版の辞任に伴い、臨時党大会が開かれた。党首選挙で数人の候補がいたが、最終的にイヴィツァの最側近であったジェリカ・アントゥノビッチ英語版候補との一騎打ちとなった。結果、828票対625票の投票差で党首に当選[4][5]。クロアチア社会民主党は同年の議会選挙にて、全153議席あるうちの56議席を獲得した。世界金融危機では同国内の政府の対応が遅く、彼は十分な経済措置がなかったと政府に非難した[6]

首相

2011年11月の議会選挙で全151議席のうち、80議席を獲得。議会の承認を受け、彼は12月23日に首相ヘ就任した[7]2014年には同性婚の権利を保証する生活パートナーシップ法を制定。2013年には、念願だった欧州連合への加盟を実現した[8]

大統領

2020年1月5日コリンダ・グラバル=キタロヴィッチを破り、大統領に当選[9]。同年2月19日に就任した。

2022年、ロシアとウクライナとの間で緊張が高まる中、ミラノヴィッチは報道機関とのインタビューで「私たちは(ウクライナの危機に)全く関係がない。クロアチアは有事の際、いかなる軍隊も派兵しない」と発言。これに対しウクライナ外務省は、クロアチアが独立の際に支援を行った過去の関係から激怒。駐在大使を呼びつけると「恥知らず」という厳しい言葉を使って抗議した。最終的に、プレンコビッチ首相が弁明することで事なきを得たが、二国間関係に傷をつけた格好となった[10]

再選をかけた大統領選挙英語版では2024年12月28日の第1回目投票で得票率49%となり、1位ではあったが過半数に及ばず19%で2位の元科学・教育・スポーツ相のドラガン・プリモラツ英語版と共に決選投票に進出[11]。2025年1月12日の投開票で約75%を得票し勝利宣言を行った[12]

脚注

  1. ^ Milanović – Od fakina iz kvarta do šefa Banskih dvora” (クロアチア語). www.vecernji.hr. 2025年8月11日閲覧。
  2. ^ Stranica nije pronađena”. n1info.ba. 2025年8月11日閲覧。
  3. ^ Zoran Milanović | Životopis” (クロアチア語). www.zivotopis.hr. 2025年8月11日閲覧。
  4. ^ Zoran Milanović novi predsjednik SDP-a - Profit - Hrvatska - Dalje.com”. dalje.com. 2025年8月11日閲覧。
  5. ^ Nguyen Manh Hai (2023年7月25日). “Nohu52” (英語). 2025年8月11日閲覧。
  6. ^ euroart (2011年3月2日). “Rastrgali zastavu HDZ-a, zapalili SDP-ovu i EU-a” (英語). Novi list. 2025年8月11日閲覧。
  7. ^ Novi članovi Banskih dvora – Milanovićevih 21” (クロアチア語). www.vecernji.hr. 2025年8月11日閲覧。
  8. ^ “Croatia celebrates on joining EU” (英語). BBC News. (2013年6月30日). https://www.bbc.com/news/world-europe-23118035 2025年8月11日閲覧。 
  9. ^ クロアチア元首相、大統領ヘ - 西日本新聞”. 2025年8月11日閲覧。
  10. ^ 「恩知らず」ウクライナを怒らせたクロアチア大統領の発言”. 中央日報 (2022年1月27日). 2022年1月27日閲覧。
  11. ^ “Croatia’s incumbent president gains most votes for re-election, but not enough to avoid a runoff”. AP通信. (2024年12月30日). https://apnews.com/article/croatia-election-presidential-milanovic-de56eda2458bcffc86055c2e3471a7b8 2025年1月13日閲覧。 
  12. ^ “Croatia's Milanovic to win presidential vote, preliminary result shows”. ロイター. (2025年1月13日). https://www.reuters.com/world/europe/croats-vote-president-with-incumbent-milanovic-ahead-opinion-polls-2025-01-12/ 2025年1月13日閲覧。 
公職
先代
コリンダ・グラバル=キタロヴィッチ
クロアチア共和国大統領
第4代:2020年 -
次代
公職
先代
ヤドランカ・コソル
クロアチア共和国首相
第4代:2011年 - 2016年
次代
ティホミル・オレシュコビッチ



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