スピネルフェライト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 02:50 UTC 版)
「フェライト (磁性材料)」の記事における「スピネルフェライト」の解説
スピネル型結晶構造を持つ。組成式は AFe 2 O 4 {\displaystyle {\ce {AFe2O4}}} (AはMn,Co,Ni,Cu,Zn等)。 最も一般的なフェライトであり、そのほとんどはソフトフェライトである。マンガン亜鉛フェライト、ニッケル亜鉛フェライト、銅亜鉛フェライト等が代表的なものである。透磁率が高く、また電気抵抗が高いことから高周波数領域での渦電流損失が小さいため、高周波用のインダクタやトランスの磁芯材料として用いられる。亜鉛フェライトは反強磁性体であり強磁性を示さないが、他のスピネルフェライトに亜鉛を添加すると磁性を強める働きがある。 コバルトフェライトはスピネルフェライトの中では例外的に保磁力が大きく、かつては磁石(商品名:OP磁石)として用いられた。これがフェライトの最初の実用例である。現在ではより高性能な六方晶フェライトに取って代わられている。また、磁鉄鉱(マグネタイト、Fe3O4)もスピネルフェライトの一種で、Aサイトの元素がFeとなったものである。
※この「スピネルフェライト」の解説は、「フェライト (磁性材料)」の解説の一部です。
「スピネルフェライト」を含む「フェライト (磁性材料)」の記事については、「フェライト (磁性材料)」の概要を参照ください。
- スピネルフェライトのページへのリンク