スティーブ・アイザーマンとは? わかりやすく解説

スティーブ・アイザーマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/02 01:35 UTC 版)

スティーブ・アイザーマン

2012年
本名 スティーブン・グレゴリー・アイザーマン
原語名 Stephen Gregory Yzerman
愛称 スティーヴィー・ワンダー
スティービーY
ザ・キャプテン
国籍 カナダ
生誕
出生地
(1965-05-09) 1965年5月9日(59歳)
カナダ
ブリティッシュコロンビア州クランブルック
身長
体重
5 ft 10 in (1.78 m)
185 lb (84 kg; 13 st 3 lb)
ポジション センター
ショット 右打ち
所属歴 デトロイト・レッドウィングス (1983 - 2006)
代表 カナダ
NHLドラフト 全体4位(1983年
デトロイト・レッドウィングス
プロ選手期間 1983年 – 2006年
2009年殿堂入り
獲得メダル
男子 アイスホッケー
カナダ
オリンピック
2002

スティーブン・アイザーマン英語: Stephen Yzerman1965年5月9日 - )は、カナダ連邦ブリティッシュコロンビア州クランブルック出身の元プロアイスホッケー選手である。

ナショナルホッケーリーグ(NHL)の1986-1987 シーズン、21歳でデトロイト・レッドウィングスのキャプテンに就任する。デトロイト・レッドウィングスでは1997年1998年及び2002年と3度のスタンレー・カップ優勝を経験している。2009年にはホッケーの殿堂入りを果たした。

経歴

1981年から1983年まで、ジュニアのオンタリオ・ホッケーリーグ英語版ピーターボロ・ペッツ英語版でプレーを始めた。ペッツ在籍2年目のシーズンには56ゲーム91ポイントの成績を残すが、これは将来NHLで頭角を現すこととなる選手の成績としては物足りないものであった。その原因は、ペッツにおいては攻撃陣を4ライン持ち、それぞれのラインの出場時間を平均化したためとされる。

1983年NHLドラフト英語版において、当時レッドウィングスのGMであったジム・デベラーノ英語版は、当初はパット・ラフォンテーヌ英語版を狙っていた。ところが、ラフォンテーヌはニューヨーク・アイランダーズに1巡目(全体3位)で指名を受けた。そこで、直後の全体4位でレッドウィングスは、アイザーマンを指名した。

このドラフトが終わってみると、レッドウィングスは、アイザーマンの身体(身長5フィート11インチ(約180 cm )、体重185ポンド(約83.6 kg ))がNHLの中でやっていくには小柄すぎるのではないかとの懸念を持った。そのため、チームはもう1年ジュニアホッケーに出場させるべく、アイザーマンをペッツに送る予定だったが、レギュラーシーズン前のトレーニングキャンプで実力を認められ、1983-1984シーズンにNHLデビューを果たした。

当時のトレーニングキャンプを振り返って、当時マイナーリーグのゴールテンダーを務めていたケン・ホランド英語版は、「1回のセッションを見ただけで、彼が素晴らしいホッケー選手であることがわかった」と話している。

1983年のトレーニングキャンプにアイザーマンが登場したときを振り返って、GMのデベラーノは、「アイザーマンは、瞬く間にうちのベストな選手になった。」と述懐している。

プロとしてのシーズン1年目(1983-1984シーズン)は39ゴール87ポイントを上げ、新人王の投票では2位だった。

1986年にNHL史上最年少でチームのキャプテンに就任した。

1997年フィラデルフィア・フライヤーズを4連勝のスウィープでレッドウィングスを42年ぶりのスタンレー・カップ優勝に導いた。

1998年もレッドウィングスはワシントン・キャピタルズにスウィープし、2年連続カップ優勝の偉業を達成した。アイザーマンは、カップを受け取ると、先ず始めに、前年に自動車事故で重傷を負ったディフェンスのウラジミール・コンスタンチノフ英語版ロシア語版に手渡した。

2001-2002シーズンは持病の膝の怪我を悪化させ、レギュラーシーズン30試合の欠場を余儀なくされた。しかし、もう一方の良い膝で何とか出場し、23ゲームで23ポイントを獲得して、プレーオフ最優秀選手賞(コーン・スマイス賞)は逃したものの、レッドウィングスに過去6年間で3度目のカップ優勝をもたらした。また、ソルトレークシティオリンピック男子アイスホッケーカナダ代表に選出された。同大会でカナダは金メダルを獲得している。

2002年のシーズンオフには、復活を期し膝の手術を受けた。手術の影響でシーズンの66試合を欠場するが、2003年4月中旬にホームアリーナに登場し、アシストを記録すると、観客はスタンディング・オベーションで彼を迎えた。

2004-2005シーズンの公式戦がロックアウトにより中止されると、アイザーマンの去就も注目されたが、2005年8月2日にレッドウィングスと1年間の契約を更新した。

2006年7月3日、41歳で現役引退を表明。レッドウィングス一筋で22年間を過ごし、リーグ最長記録となる19シーズンにわたって主将を務めた。引退後はレッドウィングスの副社長に就任した。

2007年1月2日背番号英語版19がレッドウィングスの永久欠番制定セレモニーが開催された[1]

2010年バンクーバーオリンピックではカナダ代表の強化責任者を務めた。

詳細情報

通算成績

    レギュラーシーズン   プレーオフ
シーズン チーム リーグ GP G A Pts PIM GP G A Pts PIM
1983-1984 デトロイト・
レッドウィングス
NHL 80 39 48 87 33 4 3 3 6 0
1984-1985 80 30 59 89 58 3 2 1 3 2
1985-1986 51 14 28 42 16 - - - - -
1986-1987 80 31 59 90 43 16 5 13 18 8
1987-1988 64 50 52 102 44 3 1 3 4 6
1988-1989 80 65 90 155 61 6 5 5 10 2
1989-1990 79 62 65 127 79 - - - - -
1990-1991 80 51 57 108 34 7 3 3 6 4
1991-1992 79 45 58 103 64 11 3 5 8 12
1992-1993 84 58 79 137 44 7 4 3 7 4
1993-1994 58 24 58 82 36 3 1 3 4 0
1994-1995 47 12 26 38 40 15 4 8 12 0
1995-1996 80 36 59 95 64 18 8 12 20 4
1996-1997 81 22 63 85 78 20 7 6 13 4
1997-1998 75 24 45 69 46 22 6 18 24 22
1998-1999 80 29 45 74 42 10 9 4 13 0
1999-2000 78 35 44 79 34 8 0 4 4 0
2000-2001 54 18 34 52 18 1 0 0 0 0
2001-2002 52 13 35 48 18 23 6 17 23 10
2002-2003 16 2 6 8 8 4 0 1 1 2
2003-2004 75 18 33 51 46 11 3 2 5 0
2005-2006 61 14 20 34 18 4 0 4 4 4
NHL合計:22年 1514 692 1063 1755 924 196 70 115 185 84
  • 1994-95シーズンはロックアウト英語版のため48試合制、2004-05シーズンはロックアウトのため中止

受賞歴

代表歴

アイスホッケーカナダ代表として出場した大会は下記のとおり。

関連項目

  • キャプテン (アイスホッケー)英語版
  • デトロイト・レッドウィングスのドラフト指名選手一覧英語版
  • デトロイト・レッドウィングスの選手一覧英語版
  • デトロイト・レッドウィングスの受賞者一覧英語版
  • デトロイト・レッドウィングスの球団記録一覧英語版
  • デトロイト・レッドウィングスの年度別成績一覧英語版
  • デトロイト・レッドウィングスのゼネラルマネージャー一覧英語版
  • 1000試合以上に出場したNHL選手一覧英語版
  • 500ゴール以上を記録したNHL選手一覧英語版
  • 1000ポイント以上を記録したNHL選手一覧英語版
  • NHLのフランチャイズ・プレイヤー一覧英語版
  • NHLの永久欠番一覧英語版
  • 2002年ソルトレークシティオリンピックのメダリスト一覧英語版
  • オリンピックのアイスホッケー競技・メダリスト一覧
  • カナダのオリンピックメダリスト一覧英語版

脚注

外部リンク





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