ショーハショーテン!
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ショーハショーテン! | |
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ジャンル | 少年漫画 お笑い[1] |
漫画 | |
原作・原案など | 浅倉秋成 |
作画 | 小畑健 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | ジャンプスクエア |
レーベル | ジャンプ・コミックス |
発表号 | 2021年11月号 - 2025年9月号 |
発表期間 | 2021年10月4日[2] - 2025年8月4日[3] |
巻数 | 全11巻 |
話数 | 全43話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
『ショーハショーテン!』は、原作:浅倉秋成、作画:小畑健による日本の漫画。『ジャンプスクエア』(集英社)にて、2021年11月号より2025年9月号まで連載[2][3]。作画の小畑にとって、『プラチナエンド』以来8か月ぶりの同誌掲載となる作品[4]。お笑いに挑む高校生達を描いた青春漫画[2]。話数のカウントは「第〇〇話」。最終回である43話では「第43話」ではなく「最終話」と表示された。 原作の浅倉は、芸人「レインボー」のジャンボたかおと学生お笑いをやっていたことがあり、4巻発売時の対談動画もある。
文化祭で太陽と組んでコントを披露した畦道はお笑いの楽しさに気づき、太陽の夢を叶えるため、そして自身の過去を乗り越えるため日本一のお笑い芸人を目指すと決意する。しかしその道は前途多難で、畦道は家族から「芸人になること」を反対される。紆余曲折の末に畦道の父から「高校生お笑いバトルで優勝したら芸人になる夢を応援する」と言われ、参加を決意。しかしお笑いバトルには去年の笑-1甲子園ファイナリストの「シュプレヒコール」も出場することがわかった。その大会で受付のバイトをしていた花守茜先輩から、小細工をするよう持ち掛けられるが2人はそれを「実力で勝ちます」と拒否。結果奇想天外なネタを披露した畦道と太陽は、三位になった「シュプレヒコール」に勝利。しかし一位は「ライジン」というコンビだった。畦道と太陽が「優勝できなければコンビ解散」だと知った「ライジン」は優勝を辞退し、一位の座を「なんとか(天頂)片道切符」に譲ることに。屈辱ながら、お笑いを続けられることになり、高校生漫才ナンバーワン決定戦「笑-1甲子園」に出場する。
登場人物
神風出世魚と紙ヒコーキ以外の各高校生コンビには「なぜ漫才をするのか」というバックボーンが丁寧に描かれている。
11巻のおまけでは神風出世魚以外の決勝出場コンビ+紙ヒコーキの高校卒業後の経歴が掲載されている。
天頂片道切符
高校生お笑いバトル7月号、笑-1甲子園関東第2ブロック予選に出場。コンビ名は4話で2人の名前を1文字ずつとり、笑いの波が天辺まで届く日まで絶対に振り返らない決意を込めて名付けた。
- 四十万 畦道(しじま あぜみち)
- 本作の主人公。ツッコミとネタ作り担当、立ち位置は左。生徒会に所属している秀陽高校1年生。調布市大山町住み。エントリーシートの情報から2006年9月10日生まれ。
- 中学2年生のときに好きだった女の子みずはとの別れの際に「面白い話でもして」と言われて、うまく答えられなかったことをきっかけにお笑いにのめり込む。「エブリデイしじみ」のペンネームでラジオやテレビ番組の大喜利コーナーにネタ投稿をしており、200回以上採用されている。あがり症だが、人前での緊張を超える程の楽しさをお笑いに見出す。基本的に穏やかで心優しい性格なのだが、ライジンと絶唱サンドバッグの二組と戦った2022年笑-1甲子園決勝直前の壮行番組での「大喜利バトル」では天頂片道切符代表として出場。その時に大神田祭から、みずはを侮辱され、柄にもなく怒りをあらわにした。「絶対に倒す」と決意するのだが怒りに身を任せてしまったのか思うようにいかず祭に大差をつけられてしまう。しかしその回答から、MCの岸辺リョージから「エブリデイしじみ」であることを見抜かれ他の人たちにバレないように「ラジオの大喜利と実際の大喜利は違う」とアドバイスを受ける。その結果本来の実力を出し、怒涛の追い上げを見せ、ライジンと絶唱サンドバッグとの対決は全員同点で引き分けに終わった。後日の2022年笑-1甲子園決勝ではなんとしても絶唱サンドバッグに勝つために脳をフル回転させ、「シュプレヒコール→ライジン→柴犬世界一周→天頂片道切符」という順番だった(その後がトリの絶唱サンドバッグ)ので、四連続で心温まるネタが続けば、イジワルネタが得意の絶唱サンドバッグのネタでは笑いづらい空気ができると考え策略を練る。暖かいネタが続き、策略では予想外だったいわしつよしのネタ中の「去年焼き芋定食先輩の脇汗を笑った奴(絶唱サンドバッグのこと)ら」という言葉も相まって、畦道の「最初で最後のイジワル」は功を奏し、「みんなで積み上げた三分間」により、絶唱サンドバッグを笑いづらい雰囲気にした。
- 東片 太陽(ひがしかた たいよう)
- 本作のもうひとりの主人公。ボケ担当、立ち位置は右。畦道の同級生で元子役。2006年12月20日生まれ。三鷹市酒井町住み。大好きな母親(名前は不明)を笑顔にしたい一心で子役活動を頑張っていたが、笑顔にすることはできずに両親は離婚。 太陽は父と暮らすことに。それから数年。ツッコミひとつで母を笑わせた椚朔太郎を「神だ」と評した。その場に居合わせた泥谷から椚に天才と評されたのだから自信をもてと言われ、ハンカチを借り、お笑いのDVDをみせてもらったことで、後に泥谷に対し「最初に見た光」と感謝した。病気で亡くなった椚朔太郎の夢を引き継ぎ、「笑-1グランプリ」(漫才)・「UCB」(アルティメットコントバトル)の両制覇を目指す。
- 漫才衣装には椚のどんぐりのワッペンをつけており、裏地に世話になった椚、泥谷、畦道の名前をいれている。
シュプレヒコール
高校生お笑いバトル7月号、笑-1甲子園の関東第2ブロック予選に出場。ワイルドカード枠で決勝に上がった。安定感を武器にし、多くのファンを抱えたベテラン高校生コンビ。3年生。コンビ名の由来は恐らくそのまま(シュプレヒコールを参照)。
- 水科 潤(みずしな じゅん)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。ドライな性格だが、野球部に無理矢理入部させられた鉄平太を体を張って救うなど、鉄平太への思いは熱い。「鉄平太さえいれば日本で一番になれる」と豪語したものの敗北続きで、鉄平太に土下座して謝罪したこともある。椚とも面識があり、2021年高校生お笑いバトル9月号の際に椚に太陽を紹介された。
- 鬼崎 鉄平太(おにざき てっぺいた)
- ボケ担当、立ち位置は右。強面と荒々しい態度に見えるが、畦道が自身の弱点を理解するきっかけをつくるなど、内面は穏やかで優しい。水科からは「てっ太」と呼ばれている。厳しい言動を発する際には心の中で優しい鉄平太が出て来ることも多い。水科には「優しい鉄平太が見える」らしい。水科同様、椚に太陽を紹介されている。
ライジン
高校生お笑いバトル7月号に出場し、天頂片道切符と同じくこれが初舞台。笑-1甲子園の関東第1ブロック予選で優勝し決勝進出。Wボケのコンビでどちらがより面白いかを競いあっている。基本的にお前呼びでお互いを名前で呼んでいる描写がない。 1年生。川崎市立北中原中学校に転校してきた針金のボケの面白さを認めた伴が卒業式の日に誘って結成。コミックス6巻の各コンビのローマ字表記からジャージに表記されているRISINGはコンビ名。
- 伴 熱志(ばん あつし)
- ボケ担当、立ち位置は右。
- 勢いとノリのいいボケが武器。小柄だが声が大きく喧嘩っ早い。最大のライバルである相方を面白さで負かすべく、舞台上でも張り合っている。中学時代は「クラス大喜利大会」を主催しており、常にトップだった。二位の生徒と組んでプロの芸人になろうと思っていたが、針金文太が転校してきて伴以外の誰にも気づかれず「クラス大喜利大会」にひっそり参加しているのを見て「自分よりおもしろい」と思わされ、敗北感を抱いたことを認め、コンビ結成を持ち掛ける。天頂片道切符を「天頂繰り上げ切符」、絶唱サンドバッグを「いけ好かんサンドバッグ」、ぶるーたすを「せりぬん二世」、針金を「ハリモグラ」と呼ぶなど、あだ名で呼ぶことが多い模様。天頂片道切符と絶唱サンドバッグと戦った2022年笑-1甲子園決勝直前の壮行番組「大喜利バトル」では文太にじゃんけんで勝ちライジン代表として出場。その際にはバトル中に熱くなった畦道を気遣い元のライン(空気)に戻してやろうとした優しい一面も。大喜利バトルではたまに×をもらってはいたものの善戦し、最終結果は全員同点で引き分けに終わった。
- 針金 文太(はりがね ぶんた)
- ボケ担当、立ち位置は左。
- 淡々としたボケが武器。あまり喋らないが、毒舌である。目の前にお題があれば、ボケずにはいられない。
- 父親が脱サラして喫茶店を開くため転校してきた。純夏というデザイナーの姉がライジンのジャージを作った。ボケ能力が高いだけではなく洞察力(観察力)も優れており、伴が天頂片道切符のことを「なんとか片道切符」と呼んだ時には「こいつ(伴)が、コンビの名前を覚えてやがる」と驚愕した。恐らく本当は「天頂片道切符」と認識しているのを見抜いたと思われる。また、今回(高校生お笑いバトル7月号)は勝てたが、次も勝てるかどうかはわからない、と伴が天頂片道切符の2人を認めたことも見抜いた。
紙ヒコーキ
高校生お笑いバトル7月号、笑-1甲子園の関東第2ブロック予選に出場。高校生お笑いバトル7月号ではゴジラのネタを、笑-1甲子園の関東第2ブロック予選では「転校生」のネタを披露した。最終話時点では「エアフォースワン」と改名している。11巻のおまけによると高校卒業後は多数の番組にも出演し、人気になっている様子。
- 中村(なかむら)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。
- 大島(おおしま)
- ボケ担当、立ち位置は右。
きらめき製菓
笑-1甲子園の関東第2ブロック予選に出場。3年生の男女コンビ。2年前の関東第2ブロック予選ではシュプレヒコールを下して決勝進出。以降の漫才がウケなくなる雰囲気を作り出してしまう様子から「舞台クラッシャー」と呼ばれる。学童保育のボランティア先の手術前の子供を勇気づけるために結成。
- 奏 すずめ(かなで すずめ)
- ハチマキをし、グローブをつけた空手家。立ち位置は左。
- 小柄だが空手歴は10年。空手を生かしたテンポの良いツッコミが得意。 2022年笑-1甲子園決勝での特盛牛丼大盛りのネタを見た後、自分たちのことは棚に上げて「漫才っぽくない」と評した(子供たちはビックリしていた)。
- 田端 大木(たばた だいぼく)
- 筋骨隆々な大男。立ち位置は右。
- ビルドアップで手に入れた鋼の肉体を生かし漫才に取り組む。
柴犬世界一周
笑-1甲子園の近畿第1代表。1年生コンビ。京徳院高等学校の生徒。コンビ名は2人の夢からとったもの。実籾のやりたいことをバックアップしたいと思った小埜塚から誘って結成。
- 実籾 春静(みもみ しゅんせい)
- ボケ担当、立ち位置は右。
- 流暢で爽やかなボケが武器。ライブの運営の手伝いや、芸人仲間の食事会を取り持つなど、コミュニケーションを図ることにも積極的。
- 元バレーボール部マネージャー。
- 父親はバレーボール部監督、桜毅という1歳下の弟がいる。
- 柴犬を飼って大きな家に住んで支えてくれた人と祝勝パーティーを開くのが夢。2022年笑-1甲子園決勝で敗北した時、ライジンよりも絶唱サンドバッグよりも天頂片道切符のことが好きだから頑張って欲しい、と2人に後を託す。
- 小埜塚 曜(おのづか よう)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。
- 体言止め多用・大声のツッコミが武器。上手いことを言おうと努めるがまとまらず、勢いで乗りきりがち。
- 元バレーボール部、怪我で引退。
- 優勝Tシャツは実籾の父親からのプレゼント。
- 世界一周するのが夢。2022年笑-1甲子園決勝での敗北の理由を「自分が下手だったから」だと思っている(実籾は否定したが)。
ガラスの靴が割れた
笑-1甲子園の九州・沖縄代表。2021年準優勝。3年生の女性コンビ。笑-1の3回戦に進んだ唯一の高校生コンビでプロアマ問わず女性芸人ではNo.1と評価する人も多い逸材。略称は「ガラ靴」。掃除していたトロフィーのリボンから佐賀情報高校の生徒。コンビ名の由来はシンデレラコンプレックスか。
- 石清水 凛香(いわしみず りんか)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。
- 男勝りな口調で気が強いが、褒められると噛みしめて照れるなど、可愛らしい一面も垣間見える。ひまわりにいじられ、怒ることが多いが、教師からひまわりが侮辱された時は激怒した。「ひまわりはこのままでも愛される」と証明するために漫才の舞台へ。笑いに対しての真摯さもなければ努力もしないとして、「絶唱サンドバッグ」のことは嫌っており、「あんな奴らをトップにさせといていいはずがない」とまで言っている。しかしその一方で2022年笑-1甲子園決勝での2人のネタを見て「パスワークは嫉妬もの」と、実力を認めてはいる模様。忌憚なくものを言う性格をしており、檜山杯の後の食事会で助言を求めてきた畦道に対し「あんたたち下手だよ」とはっきり言った(しかし後日笑-1甲子園決勝での天頂片道切符のネタを見て「完敗だ」と素直に認めた)。強心臓の持ち主でもあり、お笑い事務所でひまわりと共に面接を受けた際にお偉いさんからセクハラまがいのことを言われた時にも強い態度を崩さず、2022年笑-1甲子園決勝でトップバッターになった時にもまったく動じなかった。礼節も弁えており「エメラリオ」が前説で会場を笑いやすい空気にしてくれたことに対しては、最高の援護射撃をしてくれたと、感謝していた。
- 小枝 ひまわり(さえだ ひまわり)
- ボケ担当、立ち位置は右。
- 凛香を筆頭にいたずらを仕掛け、年中ふざけ倒している。授業妨害になってしまい、生徒は笑っているものの、教師から怒られることもある。実家がお金持ち。兄大樹がコンクール金賞受賞歴のある東京の美大生、姉つばきがテニスでインターハイ優勝経験があり、アメリカ留学しているため、自分を何も持っていない、ふざけることでしか周りを楽しませる術を持っていないと感じている。
- 甘いものが好物で、色んな人に「世界一おいしいよ」と言いながらコーラ餅をあげるのが趣味。
絶唱サンドバッグ
笑-1甲子園の北海道・東北代表で2021年優勝。2020年準優勝。コンビ名の由来はボクシングの「サンドバッグ」か。 悠の双子の兄弟優にイジリやイジワルがたくさんの人を笑顔にできるとみせつけるために笑-1に出場している。
- 大神田 祭(おおかんだ まつり)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。人を馬鹿にした過激なイジリやイジワルのみで笑いを取り続けてきた。相方と共に高校生お笑いのトップに君臨している。自転車に轢かれそうになった少女を身を呈して庇うなど、芸風からは考えられない、正義感が強い一面も垣間見えるが本人は、「見極めが肝心」「最適解だからやったこと」と言っている。その時にできた傷を心配してその場に居合わせた中悠が絆創膏をあげたのが2人の出会い。いじめについては独特の考えを持っており、「いじめはよくない」と言う風潮に対して、「弱い者いじめ」を始めとして、ルール違反者いじめ、失敗作いじめ、活躍できないスポーツ選手いじめ、ドッキリと言う名の事情を理解してない者いじめ等…なんだかんだでみんないじめが好きなんだと思っている。
- 過去にいじめで悩んでいた友人(あるいは祭自身がいじめられていたか)がいたかのような描写があるが、示唆のみで明言はされていない。
- 自身の才能に絶対的な自信を持っているのか、他人がどんなネタを披露するのかまったく関心を示さない。
- 2022年笑-1甲子園決勝で自分たちのひとつ前の出番の天頂片道切符のネタも「ほとんど見てなかった」と悠に言った。いわしつよしの2人が直接文句を言いに来た時も「LINE(ライン)返してたから、お前たちのネタ見てなかった」と悪びれもせずに言い、2人を苛立たせた(後にそのことで畦道から「笑いは、バトンリレー。人のネタ見ないで勝てると思うなよ」と言われる)。
- 2022年笑-1甲子園決勝直前の壮行番組「大喜利バトル」で天頂片道切符とライジンと戦った時には絶唱サンドバッグ代表として出場。なぜネタ作り担当の悠ではなく祭が出ることになったのかの詳しい経緯は不明。ライジンの伴ですらたまに×をもらっていたのだが、劇中の描写においては祭の回答はすべて合格していた(その中の回答のひとつから察するに、人並以上の画力は持っている模様)。最終結果は全員同点で引き分けに終わった。
- 中 悠(あたる はるか)
- ボケ担当、立ち位置は右。
- 天然と称され、女性スタッフウケが良い。相方から大喜利の実力を信頼されているようだが未知数。高校でいじめられており、祭に相談した所助言を受け、いじる側にまわったところ、いじめられなくなった。コンビではネタ作りを担当している。2021年笑-1甲子園決勝では、自分たちの次が出番の「焼き芋定食」が異様に脇汗を気にしていたので即興でネタを作り脇汗を笑い、会場を笑いの渦に包ませた。そのネタで絶唱サンドバッグは優勝するのだが、会場にいた「いわしつよし(結成前)」の2人からは恨まれた。2022年笑-1甲子園決勝ではトリを務め、「グルメサイト」をネタにしたのだが、会場は沈黙しまったくウケなかった。これは畦道が考えた作戦によるもので、悠は慌てたのだが、祭が動じず方向転換を計り、別のネタを続けた。四十万畦道と同じであがり症。双子の兄弟がいる。
ぶるーたす
笑-1甲子園の東海・北陸・甲信越ブロック予選で優勝し決勝進出。貧乏ネタを行っていた「せりぬんてぃうす」のアンチテーゼとして金持ち漫才を持ちネタとする。コンビ名の由来は泥谷が椚を裏切ったと感じていることから裏切り者の名前をつけた(ブルータス、お前もかを参照)。2022年笑-1甲子園決勝直前の東日本代表顔合わせの壮行番組にも呼ばれていたが、「面倒」という理由で欠席した。
- 泥谷 琉希(なずたに りゅうき)
- ボケ・ネタ作り担当、立ち位置は右。
- 去年までは椚とコンビ「せりぬんてぃうす」で活動。「スカしてるのがカッコいい」と思っていたため、不真面目で練習をサボりがちだった。椚から解散をもちかけられ、意地になって了承。ラストライブの前に体調不良の椚に無理に練習させたせいで寿命を縮めたと考えているため、椚を殺したのは俺だと言っている。椚の死後、母の地元に引っ越した。お笑いを止めようとしていたが、新田からのコンビ結成の誘いや椚からの手紙を読んで「本当は誰よりも、笑いと椚のことが大好きだった」と号泣し思い直し、「ぶるーたす」を結成。
- 椚からの手紙に、「もしも奇跡が起きて病気が全快したら必ずお前とコンビを再結成する。生涯の相方椚朔太郎」と書かれていたためか、コンビ組立ての頃に新田に相方と呼ばれることを拒否している。
- 自分は悪人のため、開き直って悪いことを全部しようと考えていたため、2022年笑-1甲子園決勝で血糊を吐いて、空気を悪くし、後続がウケないようにしようと企んでいたが、太陽にお笑いを教えられた感謝とともにハンカチを返され、貸した時のことと椚のことが脳裏をよぎり思いとどまり、実力で全組ねじ伏せることを決意。
- 敗退後は太陽を一番弟子と呼び、応援している。
- 元々昼食をおにぎり1個とお茶で済ますほど少食なのだが、太ってネタに説得力をもたせるために、ハンバーガーなどを食べ続けた。
- 4巻で「せりぬんてぃうす」として表紙を飾り、8巻では「ぶるーたす」として表紙を飾り、2回も表紙を飾った稀有なキャラでもある(畦道と太陽以外で唯一2回表紙を飾った)。
- 新田 勉(にった べん)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。
- 自身を特技も何もない空っぽの存在だと自称し、すげえヤツと夢をみるために、転校してきた泥谷に、突っぱね続けられるも「コンビ結成の誘いを断るなら、それを断る」と泥谷に声をかけつづけた。元々は漫才とコントの違いもわからなかったが、泥谷に話しかけるために勉強していた。
- 泥の入らないレジャーシートや自転車の傘立てなど便利グッズを好む。
- 初めて声をかけた時から泥谷を兄弟と呼んでいたが、コンビ結成時にやめるように言われた。その後相方と呼ぼうとしたが、泥谷から相方は生涯で1人だけ、「お前はただ目的達成のために必要な相棒だよ」と言われたため、相棒と呼んでいる。
- 決勝ネタ披露後、負けて悔しがる様子をみた泥谷から「相方」と呼ばれた。その後泥谷をどう呼んでいるかは不明。
- 兄弟、相方の他は悪童やお前と呼んでいるため、作中で泥谷を名前で呼んでいる描写はない。
神風出世魚
笑-1甲子園の近畿第2代表
- 風見 大助(かざみ だいすけ)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。
- コテコテの関西弁でまくしたてるスタイルでネタ内のほとんどのセリフを担当している。小柄な体格でありながら鋭くキレのあるツッコミが持ち味。
- 神山 宏作(かみやま こうさく)
- ボケ担当、立ち位置は右。
- 風見の流暢なしゃべくりに対し、スローで溜めて落とすのが持ち味。舞台裏でも口数は少ないが、相方を気遣う優しさが伺える。
いわしつよし
笑-1甲子園の中国四国代表
- 望月 優心(もちづき ゆうしん)
- ボケ担当、立ち位置は右。
- 口は悪いが正義感が強く、舞台上でもその姿勢が変わることはない。「5軍PRIDE」と書かれたシャツを着ている。去年絶唱サンドバッグにネタにされ敗北した焼き芋定食の雪辱を果たすべく、笑-1への出場を志した。去年焼き芋定食がかけたかったNintendo Switchのネタを堂々と披露した(そのネタをスマホでリアルタイムで観ていた焼き芋定食の押野曰く「アレンジがききすぎて別物」らしいが、自分たちの分もありがとう…と、押野は感涙していた)。審査員や観客には概ね好評だったが、花井ワッハは理解できずに困惑していた。
- 阿多古 寛治(あたご かんじ)
- ツッコミ担当、立ち位置は左。
- 普段は口数が少ないが、舞台上では流暢でメリハリのあるツッコミをみせる。望月に誘われ、コンビ結成に至った。
特盛牛丼大盛り
笑-1甲子園のワイルドカード枠(予選は中国四国ブロック)。トリオ。29話の利根の学生証から高松学園高等学校の生徒。
- 幸田 市之助(こうだ いちのすけ)
- ツッコミ担当、立ち位置は真ん中。
- 自由すぎる二人のボケを捌くネタの進行役。畦道をエブリデイしじみと知り、尊敬している。
- 野茂 匠(のも たくみ)
- ボケ担当、立ち位置は左。
- ふくよかながらも機敏に動くボディと、軽快な若者らしい言葉遣いを活かしてボケを繰り出す。審査員の評価傾向を分析するなど、意外と鋭い所がある。
- 利根 拓哉(とね たくや)
- ボケ担当、立ち位置は左。
- 高校生でありながらも貫禄のある外見を活かしたボケが武器。内面も大人びている。
プロの芸人たち
カシアフラスコ
- 檜山教授(ひやまきょうじゅ)
- プロのお笑いコンビ、UCB常連「カシアフラスコ」のネタ作り担当。相方は玉森大発明。
- 「哲学する芸人」の愛称をもつ。
- 毎年アマ芸人とフリー芸人を対象に優勝した1組に直々にアドバイスを送る檜山杯を開催している。過去8回笑甲ファイナリストが優勝した場合、笑甲でも100%優勝している。2022年笑-1甲子園の決勝審査員も務める。
- 玉森
檜山の相方。名前だけ出てくる。
大和 軍鶏(やまとぐんけい)
- プロのお笑いコンビ。笑-1甲子園の関東第2ブロック予選のMC兼審査員。3年連続で笑-1グランプリ(甲子園でなく本家)のファイナリスト。略称は「ヤマグン」。
- 嵐山 景(あらしやま けい)
- 2022年笑-1甲子園の決勝審査員も務める。
今最も勢いのある漫才師と紹介される。 面白い人に「愛してる」というのが口癖。
- 嵐山の相方
- 名前は不明。一見穏やかだが実は熱く、笑-1甲子園の関東第2ブロック予選で審査員を務めた際には天頂片道切符を強く推していた。
ドン・ザ・キッド
- プロのお笑いコンビ。笑-1甲子園の特番MC兼審査員。笑-1グランプリ、UCB共に3位を取ったことがある。2028年の笑-1グランプリにも出場しており若手だと考えられる。
- 岸辺 リョージ(きしべ リョージ)
- 2022年笑-1甲子園の決勝審査員も務める
- 大喜利の回答で畦道がエブリデイしじみと見抜いた。
- 運動が苦手。面倒くさがりでサインも適当。
- ドッジ腹田(どっじはらだ)
- 畦道の正体がエブリデイしじみと見抜いた岸辺とは違い、漫然と生きてるため気づいてなかった。
- 花井ワッハ(はないわっは)
- 2022年笑-1甲子園決勝審査員のひとり。関西漫才協会会長。ライジンに高い点数をつけたことから伴から嫌味っぽくお礼を言われるのだが、軽くあしらい器の違いを見せた。2022年笑-1甲子園決勝後の会場で思うような順位になれずに落ち込んでる絶唱サンドバッグに対し自身の漫才哲学を語り、漫才を辞めてはいけないと、励ました。
- 浜風みどり(はまかぜみどり)
- 2022年笑-1甲子園決勝審査員のひとり。
- 「浜風みゆきみどり」というコンビを組んでいる。
- 本人曰く「結構稼いでる」らしい。
- 八津川ホンポ(やつがわほんぽ)
- 2022年笑-1甲子園決勝審査員のひとり。
- ミスター笑-1にしてミスターUCB。
- 「グランデ」というコンビを組んでいる。
- 1話でエブリデイしじみにラジオ出演を依頼しているが、断られた。笑-1甲子園後に出演してもらっている。
その他
- 花守 茜(はなもり あかね)
- 生徒会に所属するお笑いマニアで、畦道たちの先輩。天頂片道切符のファン第1号で、サポート役。畦道に笑いを始めたきっかけを訊ねた際に、昔好きだった女の子のため、と知った時にはモヤモヤして「実は自分は畦道のことが好きなのか?」と悩むが、後にあることでこの気持ちは推しに対してのものだと気づき、自分は畦道(天頂片道切符)のファンだから徹底的に応援することに。1コマしか登場しないが、可愛いネコを飼っている。
- 山本 みずは(やまもと みずは)
- 中学時代に畦道と同じ塾に通っていたが、両親の離婚を期に引っ越してしまう。現在は名字が「常田」に変わっている。天頂片道切符とライジンと絶唱サンドバッグが戦った2022年笑-1甲子園決勝直前の壮行番組「大喜利バトル」を配信で視聴し、その後日畦道を応援するために2022年笑-1甲子園決勝の会場に畦道への「励ましのお手紙」を持参し訪れる。ひとりで来たかのような描写だったのだが実は彼氏も同行しており、そのことを知った畦道は精一杯の強がりを見せ、事実上の失恋をし、人知れず号泣した。
- 椚 朔太郎(くぬぎ さくたろう)
- 本作のキーパーソンのひとり。「この世におもしろくない奴なんていない」が持論。身体が弱く、すぐに咳でゴホゴホする。泥谷とコンビ「せりぬんてぃうす(コンビ名の由来は走れメロスからか)」を組んでいた。「チワワ飼いたい」や「貧乏ネタ」等が持ちネタだったらしいが、作中では全貌が明らかになっていないので芸人としての実力は不明。しかし、笑-1甲子園決勝で三位になったり、ツッコミひとつで太陽の母を笑わせたり、泥谷の「ネタは椚に任せていた」との発言等から察するに高校生芸人としての実力は高かったと思われる。後に太陽とコンビを組む予定だったが、その前に亡くなってしまった。死因は悪性腫瘍。死ぬ前にいろんな人に宛てた手紙を書いており、結果それが泥谷の背中を押すことになり、再び彼を漫才の場へと上がらせた。
- 2021年9月に亡くなった描写がある、第3話、第22話の笑甲2021年の決勝が12月26日になっているが、21話で2022年の決勝が8月になっているため、ポスターの日付が間違っていると考えられる。畦道とは面識はないが太陽と泥谷との会話から察するに、椚も「エブリデイしじみ」のことは知っていた可能性は高い。シュプレヒコールの2人とは面識がある模様なので、ガラスの靴が割れた、絶唱サンドバッグ、焼き芋定食等とも面識があると思われる。コミックス4巻では痩せていた頃の泥谷と共に「せりぬんてぃうす」として表紙を飾った(ちなみに泥谷は8巻でも表紙を飾っている)。
- 遠藤ちゆり(えんどう ちゆり)
- 椚朔太郎の彼女(ただし、作中では2人が恋人同士だという明確な描写はない。公式サイトのキャラクター紹介でも、恋人とは書かれていなかった)。結果として椚を死なせてしまったのは自分なんじゃないか、と気にやむ泥谷に対して「朔は癌だった」と言い、泥谷は椚を殺してないと慰めた。相方を探している太陽に対しユーモアのある発言をし、椚からツッコミを入れられたこともある。久しく名字が明らかにされてなかったが、最終話で「遠藤」だということが判明した(しかし、元々「遠藤」だったのか、誰かと結婚して「遠藤」になったのかどうかは不明)。
- 四十万 清(しじま きよし)
- 畦道の父。元ミュージシャン志望。
- 四十万 多江(しじま たえ)
- 畦道の母。広告代理店勤務。
- 四十万 風香(しじま ふうか)
- 畦道の妹。本が好きで、その豊富な知識で畦道に笑いのヒントを与えたこともある(風香自身は無自覚だったが)。
- 中 優(あたる ゆたか)
中悠の双子の兄弟。 絶唱サンドバッグのイジワルネタが嫌い。
焼き芋定食
2021年笑-1甲子園ファイナリスト。
- 押野(おしの)
- 肥満。いわしつよしの望月と阿多古のバイト先の先輩。下の名前は不明。2021年笑-1甲子園で決勝まで進むが、絶唱サンドバッグにネタにされ敗北。「やはり3軍は1軍には勝てない」と悟り、出家してお坊さんになった。「〇〇と言うことは、〇〇と言うことなんだ」と言う独特な言い回しが特徴。2022年笑-1甲子園で後輩のいわしつよしの活躍をテレビ(スマホ?)で観て感涙する。
- 押野の相方
- 肥満。名前は不明。
用語
- 高校生お笑いバトル
- 隔月開催され、10組程度が参加する比較的小規模のコンテスト。優勝賞金1万円。東京ライオンホールで開催。
- 笑-1甲子園
- 高校生限定のお笑いコンテスト。全国8ブロックで予選を行い、各優勝者8組とワイルドカード枠の2組が大阪で開催される決勝へ進出できる。各ブロック20組程度が参加。
作風・評価
- ライターのふじもとによると、本作は『バクマン。』のような「高校生バディもの」のような印象の作品で、「リアルとデフォルメを行き来する絵柄」で描かれている[5]。「熱量やセンスだけでなく、論理的思考があることが、2人が笑いをとることに説得力を与えて」おり、「漫画としての質が高い」作品となっている[5]。
- 2巻の帯で森田まさのりから「激賞、ありえないくらいすごい作品」との賛辞を送られた。
書誌情報
- 浅倉秋成(原作)・小畑健(作画)『ショーハショーテン!』集英社〈ジャンプコミックス〉、全11巻
- 2022年1月4日発売[1][6]、ISBN 978-4-08-882890-9
- 2022年5月2日発売[7]、 ISBN 978-4-08-883111-4
- 2022年10月4日発売[8]、 ISBN 978-4-08-883233-3
- 2023年2月3日発売[9]、 ISBN 978-4-08-883376-7
- 2023年7月4日発売[10]、 ISBN 978-4-08-883569-3
- 2023年12月4日発売[11]、 ISBN 978-4-08-883723-9
- 2024年4月4日発売[12]、 ISBN 978-4-08-883893-9
- 2024年8月2日発売[13]、 ISBN 978-4-08-884140-3
- 2024年12月4日発売[14]、 ISBN 978-4-08-884352-0
- 2025年5月2日発売[15]、 ISBN 978-4-08-884463-3
- 2025年9月4日発売[16]、 ISBN 978-4-08-884664-4
出典
- ^ a b “天才ネタ職人と元天才子役がお笑いの頂点目指す、小畑健×浅倉秋成の新作1巻”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年1月4日) 2022年8月13日閲覧。
- ^ a b c “小畑健×浅倉秋成が描く、お笑いを題材にした青春ストーリーがSQ.で始動”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年10月4日). 2022年8月13日閲覧。
- ^ a b “魔王の居ぬ間に繰り広げられる側近たちの雑談を描くコメディがSQ.で”. コミックナタリー. ナターシャ (2025年8月4日). 2025年8月4日閲覧。
- ^ “小畑健氏作画の新連載『ショーハショーテン!』発表 高校生の本格お笑い青春ストーリー”. ORICON NEWS (ORICON). (2021年9月2日) 2022年8月13日閲覧。
- ^ a b “最高のバディもの? 『ショーハショーテン!』から『恋はネタ作りの後で』まで、お笑いコンビを描いた漫画が熱い”. リアルサウンド. blueprint (2022年2月2日). 2022年8月13日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 1/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2022年8月13日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 2/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2022年8月13日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 3/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2022年10月4日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 4/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2023年2月3日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 5/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2023年7月4日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 6/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2023年12月4日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 7/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2024年4月4日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 8/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2024年8月2日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 9/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2024年12月4日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 10/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2025年5月2日閲覧。
- ^ “ショーハショーテン! 11/小畑 健/浅倉 秋成”. 集英社. 2025年5月2日閲覧。
外部リンク
- ショーハショーテン!のページへのリンク