ショックレー準位とタム準位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/07 08:35 UTC 版)
「表面準位」の記事における「ショックレー準位とタム準位」の解説
表面準位に議論においては、アメリカの物理学者ウィリアム・ショックレーにちなむショックレー準位とロシアの物理学者イーゴリ・タムにちなむタム準位を一般的に区別する。しかし、2つの用語の間に実際の物理的な区別はなく、表面準位を記述する際の数学的なアプローチが異なるのみである。 歴史的には、きれいで理想的な表面のほとんど自由な電子近似のフレームワークでシュレーディンガー方程式の解として生じる表面準位は、ショックレー準位と呼ばれる。よって、ショックレー準位は結晶の終端のみに関連する電子ポテンシャルの変化により生じる準位である。このアプローチは通常の金属といくつかの狭ギャップ半導体(英語版)を記述するのに適している。図1,2はほとんど自由な電子近似を用いて得られたショックレー準位の例である。 強結合モデルのフレームワークで計算される表面準位は、しばしばタム準位と呼ばれる。強結合のアプローチでは、電子波動関数は普通LCAO法で表現される。ショックレー準位を記述するのに使われるほとんど自由な電子モデルとは対照的に、タム準位は遷移金属とワイドギャップ半導体の記述にも適している。
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