クライストチャーチ大聖堂_(クライストチャーチ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > クライストチャーチ大聖堂_(クライストチャーチ)の意味・解説 

クライストチャーチ大聖堂 (クライストチャーチ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/25 04:47 UTC 版)

クライストチャーチ大聖堂

クライストチャーチ大聖堂(クライストチャーチだいせいどう、Christchurch Cathedral )はニュージーランドクライストチャーチ市中心部に所在する聖公会(アングリカン・チャーチ)の大聖堂アングリカン・コミュニオンに属するアオテアロア・ニュージーランド・ポリネシア聖公会クライストチャーチ教区主教座聖堂である。

歴史

大聖堂内の花の絨毯(フラワーフェスティバル)

英国からの移民たちにより1864年に教会建設が開始。当初は木造建築の教会であったが、地元近郊で教会建築に適した石材が見つかり石造建築に変更された。教会建設には船大工が参加したため、天井付近は船底と同じ木組みが施されている。イギリス人建築家のジョージ・ギルバート・スコットの原図を元に、おなじくイギリス出身の建築家ベンジャミン・マウントフォートが設計したゴシック・リヴァイヴァル様式の建築案を採用。金銭的な理由から着工から完成までに約40年の歳月を費やし1904年に完成した。

着工から完成までの間に3度、大きな地震に見舞われ(1881年暮れ、1888年9月、1901年11月(シェビオット地震 (1901年)英語版))、尖塔の頂上が落下するなど破損している[1]

現在のクライストチャーチ主教は、ヴィクトリア・マシュー(トロント大学神学修士、2008年にニュージーランド・アングリカン教会で2人目となる女性主教に就任)、首席司祭はリンダ・パターソン(オックスフォード大学マンスフィールド・カレッジ神学修士、2013年10月 - )。

大聖堂

2011年に崩壊した大聖堂。この写真では残っていた西側正面の外壁とバラ窓は、6月の余震で倒壊した
その後の大聖堂(2015年)。尖塔は完全に解体されたが、その他の部分は手つかずのまま
再建中の大聖堂(2021年)
大聖堂跡の数ブロック先に完成した、紙管を使った仮設大聖堂

英国国教会の流れを汲む大聖堂として、年間70万人を超える来場者が訪れるニュージーランドを象徴する観光名所である。

大聖堂内部は多くのステンドグラス、彫刻品など装飾品で飾られている。多言語による礼拝、大小さまざまな礼拝が執り行われる。

宗教儀礼のほか、各種催し会場としても利用される。クライストチャーチ交響楽団主催によるクライストチャーチ大聖堂シリーズ時にはコンサートホールとして使用される。

有料券を購入することで大聖堂の一部塔(階)に登ることもできる。大聖堂内部を見学してまわる無料のガイドツアーも開催されている。

2011年の地震により北側尖塔部分が崩壊[2]、その後の6月13日に起きた余震により正面のステンドグラスのバラ窓や西側の壁が75%まで崩壊するなどの被害を受けた[3]

2012年2月、修復には5,000万NZドル~1億NZドル(約34~68億円)の費用が必要で、内部はまだ危険な状態で今後も地震が起きる恐れがあり、修復再建は断念し、解体が決まったことが発表された[4]

2013年8月に大聖堂跡の近くに紙管を使った聖堂がオープンした。設計は日本人建築家の坂茂で、少なくとも10年間は紙の聖堂が使用される計画である[5]

2018年には大聖堂再建のための会社が設立され、残存している部分の免震レトロフィット工事と修復、撤去された尖塔や正面バラ窓の再建、内部構造の一部撤去と耐震補強のための鉄骨やコンクリートによる枠の挿入などが計画されている。

大聖堂周辺

その他

脚注

関連項目

外部リンク

座標: 南緯43度31分51秒 東経172度38分13秒 / 南緯43.53083度 東経172.63694度 / -43.53083; 172.63694


「クライストチャーチ大聖堂 (クライストチャーチ)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「クライストチャーチ大聖堂_(クライストチャーチ)」の関連用語

クライストチャーチ大聖堂_(クライストチャーチ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



クライストチャーチ大聖堂_(クライストチャーチ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのクライストチャーチ大聖堂 (クライストチャーチ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS