クニン地区の前線地域の市民の退去の決定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 06:05 UTC 版)
「嵐作戦」の記事における「クニン地区の前線地域の市民の退去の決定」の解説
クライナ・セルビア人共和国の最高防衛評議会は、同国大統領ミラン・マルティッチの下に集まり、状況について話し合った。16時45分、「クニン、ベンコヴァツ(Benkovac)、オブロヴァツ(Obrovac)、ドルニシュ(Drniš)、グラチャツ(Gračac)の各自治体から、軍務に適さない市民の退去を開始する」ことが決定された。これらの町は、南に突き出る形となったクライナの南部の前線近くに位置していた。命令ではさらに、退去は「クニン、そしてその後オトリチ(Otrić)を経てスルブ(Srb)、ラパツ(Lapac、クライナとボスニア・ヘルツェゴビナとの国境であるウナ川のすぐ近くに位置している)へと向かう計画に基づいて実施される」ものとされた。実際の住民の脱出のどれほどがこの命令を受けてのものであるかは定かではない。脱出してきた難民たちからは、この命令を知って脱出を始めたと主張する者もいる一方で、このような命令は知らないと説明する事例もあり、難民全てが命令を聞いて脱出したわけではなく、命令を知らないまま現実のクロアチア軍の進攻に反応して脱出を始めた人々も少なからずいる可能性がある。
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