クウェート石油会社とは? わかりやすく解説

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クウェート石油会社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/15 07:40 UTC 版)

クウェート石油会社
業種 石油産業
設立 1934年 (88年前) (1934)
本社
主要人物
Emad Sultan (CEO), Issam Mallah (General Manager)
製品 石油
天然ガス
所有者 クウェート政府
親会社 クウェート石油公社
ウェブサイト www.kockw.com

クウェート石油会社(クウェートせきゆがいしゃ、Kuwait Oil Company (KOC))は、クウェートアハマディに本社を置く石油会社。クウェート政府英語版国有持株会社であるクウェート石油公社英語版の子会社である。2013年当時、クウェートは、世界第10位の石油類の産出国であり、原油類の量において世界第5位の輸出国であった[1]

歴史

クウェート石油会社は、1934年アングロ=ペルシアン石油会社英語版ガルフ石油によって、対等な合弁事業として設立された[2]。同社には、1934年12月23日に採掘権が与えられ、1936年から試掘が始まった[3][4]。最初に石油が発見されたのは、1938年ブルガン油田で、次いで1951年にマグワ (Magwa)、1952年アハマディ1955年ラウダタイン英語版1957年にサブリヤ (Sabriya)、1959年にミナギシュ (Minagish) で石油が発見された[4]

この石油開発事業の当初の展開は、インドにおけるイギリス領インド帝国の終焉と時期が重なり、イギリス人やインド人の職員や技術者たちの多くがクウェートへと移管された。アハマディにおける石油採掘都市の建設は、こうした労働者たちを収容するために始まり、人種ごとに区画が決められた。このような隔離策は、会社の従業員に提供される福利や娯楽施設などにも適用された。従業員の地位や、会社の中における雇用条件は、人種によって大きく左右されていた[5]

20世紀前半を通して[6]イギリス海軍は軍用艦の燃料を石炭から石油に切り替えていったため、イギリス政府は中東産石油の供給の保全に、いよいよ依存するようになっていった。クウェート人の間で40年間生活したデイムヴァイオレット・ディクソン英語版のような人々が、クウェート人との良好な関係を結ぶ上で影響力をもった[7]

クウェート石油会社は、クウェート統合デジタル・フィールド・プロジェクト (the Kuwait Integrated Digital Field project (KwIDF)) を用いてデジタルによる油田の稼働をおこなっている[8]

KwIDF は、クウェートにおける石油やガスの生産を支えるためにクウェート石油会社が参加している最も戦略的なプトジェクトのひとつである。

BPとガルフ石油は、クウェート産の石油をヨーロッパやその周辺地域の末端ネットワークを通じて販売するに当たって非常に有利な条件で入手することができた。その当時、ガルフ石油はクウェートと「特別な関係」にあるとよく述べていた。しかしながら、このような状況はKOCが1975年国有化されたことで終わりを迎えた[4]。その親会社にあたるクウェート石油公社英語版は、1980年にクウェート政府によって設立された[9]

脚注

  1. ^ “U.S Energy Information Agency - Kuwait”. (2014年10月24日). https://www.eia.gov/beta/international/analysis_includes/countries_long/Kuwait/kuwait.pdf 2016年1月4日閲覧。 
  2. ^ Mary Ann Tétreault (1 January 1995). The Kuwait Petroleum Corporation and the Economics of the New World Order. Greenwood Publishing Group. p. 7. ISBN 978-0-89930-510-3. https://books.google.com/books?id=jqMLNJ3tUYMC&pg=PR7 2014年2月3日閲覧。 
  3. ^ Lester H. Brune (2003). Burns, Richard Dean. ed. Chronological History of U.S. Foreign Relations: 1932–1988 (2 ed.). Routledge. p. 499. ISBN 978-0-415-93916-4. https://books.google.com/books?id=nSe0gs-YaTkC&pg=PA499 
  4. ^ a b c Alsharhan, A. S.; Nairn, A. E. M. (1997). Sedimentary basins and petroleum geology of the Middle East (2 ed.). Elsevier. p. 471. ISBN 978-0-444-82465-3. https://books.google.com/books?id=0Ug0GdmopWMC&pg=PA471 
  5. ^ Reisz, Todd. “The Orderly Pleasures (and Displeasures) of Oil Urbanism”. Portal 9. 2013年12月7日閲覧。
  6. ^ Dahl, Erik. “From Coal to Oil”. National Defense University (US). 2019年9月22日閲覧。
  7. ^ A Talk With Violet Dickson”. Aramco Services Company (1972年12月). 2020年6月29日閲覧。
  8. ^ Maximizing the Value of Real-Time Operations for Diagnostic and Optimization at the Right Time”. OnePedro. 2020年6月29日閲覧。
  9. ^ Resources and power”. Encyclopædia Britannica. 2020年6月29日閲覧。

関連項目

外部リンク




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