カーヴァル・ウシュタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 04:53 UTC 版)
「グラシュティン」の記事における「カーヴァル・ウシュタ」の解説
カーヴァル・ウシュタ (マン島語: cabyll-ushtey, cabbyl ushtey。マン島語発音: [ˈkaːvəl ˈuʃtʲə]; [ˈkabəlˈuʃtʲə]. マン島英語発音:[ˈkāvəl ˈùʃtþə]「ウォーター・ホース」(水棲馬)の意) マン島が輩出した碩学アーサー・ウィリアム・ムーア(英語版)も、民間伝承の著作(Folk-lore, 1891年)に手を染めたが、グラシュティンの二重性をまぬかれることはできず、一方ではそれを「毛深いゴブリンかスプライト(精霊)」の一種とし、他方ではグラシュティンとは水棲馬ウォーター=ホースまたはカーヴァル・ウシュタの別名だとした。 ムーアによれば、1859年に バリュア(英語版)の谷で水馬の目撃報告が出て、近くのラムジー(英語版)から一目見ようと人が殺到したが、誰も見かけることはできなかった。 また、グレンメイ(英語版)の滝(モリソン集にある異話では「メイ渓谷の滝」と称す場所)の伝説によれば、そこには幽霊が出没し、妖魔に殺されたのだと訴えかけるのだという。その幽霊は、生前の頃に名馬と信じていた馬をもっていたが、うっかりまたがったところ、正体はグラシュティンまたはカーヴァル・ウシュタであり、そのまま海にひきずりこまれて溺れ死んだという。 このように、人の命を奪う例もあるが、マキロップの事典などでは、カーヴァル・ウシュタはスコットランド・ゲール語民話のエッヘ・ウーシュカ(スコットランド・ゲール語: each uisge)よりも穏健な妖怪だと評している。もっとも民話実例に乏しいとも、併記されている。
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