カード2組を使って行う升級
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/07 15:25 UTC 版)
カードを2組(108枚)使うポピュラーな変種がある。名称は「双升・八十分・拖拉機」などさまざまに呼ばれる。カードの枚数が多い以外に、ルールの上でいくつかの異なる点がある。 この変種では、各人は25枚のカードを手札とし、親は8枚のカードを取り替えることができる。親でない側は80点を取ったときに勝利する。 切り札のスートを決定するには、以下の3つの方法がある。 「亮主」:手札の中の、切り札ランクとおなじランクのカード1枚をさらす 「反主」:手札の中の、切り札ランクとおなじランクで、同一の(スートが同じ)2枚をさらす 「無主」:手札の中のジョーカー2枚をさらす。この場合、切り札スートはなしになる(ジョーカーのみが切り札になる) 反主は他人による亮主を無効にできる。無主は亮主・反主を無効にできる。 初回のプレイで、だれも手札をさらさなかった場合は、配り直しになる。 リードできる組み合わせには以下のものがある。 任意の1枚のカード 同一スートの、すでに場に出たカードを除いて最高ランクのカード複数枚。たとえば最初のトリックでA♠-K♠-K♠はまとめて出せる(A♠より高いカードはなく、K♠-K♠より高いA♠-A♠もない)が、A♠-K♠だけでは出せない(K♠より強いA♠がほかに存在するため)。A♠-A♠-K♠なら出せる。 同一の(スートもランクも等しい)カード2枚のペア(例:4♣-4♣) 同一のカード2枚のペアの4枚以上のシーケンス(例:4♣-4♣-5♣-5♣)。通常はスートも同じでなければならないが、切り札以外の最大のランクと切り札の最低のランクは連続していると見なされる。また、この場合も切り札ランクで切り札以外のスートのカードは切り札に属することに注意。 もっとも高い順位の同一のカードが2人の人間から出たときは、先に出した競技者の勝ちとなる。 同一のカード2枚のペア、またはペアのシーケンスが出たとき、マストフォロールールは以下のようになる。 同一スートのペアがあれば、それを出さなければならない。ペアのシーケンスにフォローする場合は、ペアが複数あれば、たとえ連続していなくてもそれを出さなければならない。 同一スートのペアがない場合は、同一スートのカードをなるべく出さなければならない このとき、最高のペア(またはペアのシーケンス)を出した競技者がそのトリックの勝者になる。ペア以外は、たとえ切り札であっても勝つことはできない。 最終トリックを親でない側が勝った場合、親が手札と交換して捨てたカードの中の点数に最終トリックのリードの枚数×2をかけたものが親でない側の点数に追加される。 次回の親の決定とランクの更新は、以下のように計算される。240点以上も同様にして40点刻みにひとつずつランクが上がる。 親でない側の点数結果0-15 親のランクが3つ上がる 20-35 親のランクが2つ上がる 40-75 親のランクが1つ上がる 80-115 親でない側が次の親になる 120-155 親でない側が次の親になり、かつランクが1つ上がる 160-195 親でない側が次の親になり、かつランクが2つ上がる 200-235 親でない側が次の親になり、かつランクが3つ上がる それ以外のルールはカード1組を使う場合と同様だが、2をつねに切り札にするローカルルールはあまり採用されない。 カード2組を使う升級には、条件によって底牌を親以外の競技者が何度でも手札と取りかえられる「炒地皮」など、いくつかの変種がある。
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