カップリング範囲
トルクコンバーターは、発進時などに、タービン回転(出力軸回転)がポンプ回転(入力軸回転)にしだいに近づいていき、出力回転が入力回転に対し(スリップ比という)約0.83倍になると、ステーターによるトルク増幅作用がなくなり、トルク伝達比は1.0の状態になる。このスリップ比約0.83以上から1.0の状態はブルードカップリング(流体継ぎ手)と同じ機能なので、カップリング範囲という。0.83以下のコンバーター範囲では、ステーターの羽根に当たるオイルの流れは、ステーターのワンウェイクラッチをロックさせる方向であるが、カップリング範囲からは、タービン回転の上昇でオイルの流れがステーター羽根の背面から当たり、ワンウェイクラッチをフリーに回転させる。
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