オバデヤとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 外国人名の読み方 > オバデヤの意味・解説 

オバデヤ

名前 Òbadjā

オバデヤ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/07 08:21 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

オバデヤはユダヤ人の男性の名前。「ヤハウェ/ヤフアが使役する」を意味する。オバドヤとも転写される。旧約聖書の一書『オバデヤ書』の筆者とされる者がもっとも著名である。

預言者オバデヤ

旧約聖書におけるオバデヤ像

オバデヤとよばれる預言者に、旧約聖書中最小の巻である『オバデヤ書』は帰せられている[1] 。この書の年代が特定されないために、オバデヤ書の筆者については、大きく二つの有力な説が提出されている。第一の説は、エルサレムがペリシテ人とアラブ人に攻撃された時期 にオバデヤ書が書かれたとし、紀元前848年から840年の間と推定される[2]。第二の説はバビロンネブカドネザル2世によるエルサレム陥落の頃であり、紀元前586年前後とする[2]。オバデヤ書の筆者は、信仰を保つものに神は勝利を与えるとする確信に貫かれている。エドムは苦難のときに隣人への愛を欠くものとして描写され(オバデヤ書1-17)、イスラエルの最終的な勝利が将来の予言として描かれる(オバデヤ書18-21)

ラビ文学におけるオバデヤ像

タルムードはオバデヤがエドムからユダヤ人の教えへの改宗者であると伝える。[3]それによれば、オバデヤはヨブの友人・エリパズの子孫であり、かつ列王記上にみえるオバデヤ(オバドヤ)と同一人物であるとされる(18:3)。オバデヤがエドムの滅びを預言するべく選ばれたのは、彼自身がエドム人であったからだとされる。列王記の人物はアハブ王の高官であり、伝承は、この人物が王アハブとその王妃イゼベルとともに、彼ら二人がどのような悪行をしているかは知らずにともに暮らしていたとし、この点でもエサウ(エドム)の滅びを告げるにふさわしいとしている。エサウの両親、イサクリベカは敬神の人であったが、エサウはそれに倣う事を知らずに育ったからである。

オバデヤが預言の賜物を受けたのは、イゼベルの迫害を受けた100人の預言者たちを匿ったためとされた[3]。オバドヤは預言者たちを二つの洞窟に匿い、ひとつが見つかってももうひとつにいる預言者たちが逃れうるようにしたのである(列王記上、18:3, 4)

オバデヤは裕福な人物であったが、すべての財産を貧しい預言者たちを支援するために用い、援助を続けるためにアハブの息子ヨラムから利子を払って借金せざるをえないまでに至った(ミドラッシュ, Exodus Rabbah xxxi. 3). オバデヤが神を畏れること、アブラハムに一段勝るといわれ、アハブの家に神の祝福が与えられえたとすれば、それはまったくオバデヤのためであるといわれた(Sanh. l.c.)。

旧約聖書のそのほかのオバデヤ

以下、旧約聖書に見える預言者オバデヤ以外の同名(オバドヤ、オバデヤ)の者を挙げる。

参考文献

  1. ^ Nelson's Compact Illustrated Bible Dictionary, p. 191, Thomas Nelson Publishers (1964), ISBN 0-8407-5636-4
  2. ^ a b The Rainbow Study Bible, Illustrated Reference Edition, 1998, p. 1040, Rainbow Studies, Inc., ISBN 1-58170-025-3
  3. ^ a b The Babylonian Talmud: Tract Sanhedrin, Volume VIII, XVI, Part II (Haggada), Chapter XI, p. 376, translated by Michael L. Rodkinson, Boston, The Talmud Society

「オバデヤ」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オバデヤ」の関連用語

オバデヤのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オバデヤのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオバデヤ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS