エドワード・アルスワース・ロスとは? わかりやすく解説

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エドワード・アルスワース・ロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/16 07:22 UTC 版)

エドワード・アルスワース・ロス肖像写真

エドワード・アルスワース・ロス (: Edward Alsworth Ross1866年12月12日 - 1951年7月22日) はアメリカの社会学者で、イリノイ州ヴァーデン英語版生まれで、ウィスコンシン州マディソンで亡くなっている。

生涯

エドワード・ロスは、1888年から1889年にかけてアメリカベルリン哲学経済学を学んだ。1891年から1892年にかけてはインディアナ州ブルーミントンにあるインディアナ大学で教授を務め、1892年から1893年にかけてはコーネル大学で経済学の教授を務め、1893年から1900年にかけてはスタンフォード大学で社会学の教授を務めた。

スタンフォードとの論争

スタンフォード大学でロスは、スタンフォード大学の創設者であるジェーン・スタンフォードドイツ語版との論争に巻き込まれた。彼女の夫リーランド・スタンフォードは鉄道王として財を成していた。 ロスは講義において鉄道会社の商慣行を痛烈に批判した。ロスは鉄道建設における中国人・日本人日雇い労働者の使用と、そもそも日本人のアメリカ移住について批判した。 コスト削減のため、大資本は日雇い労働者と組んで労働運動に対抗するだろうと述べた。日本人日雇い労働者はアメリカ人正規労働者にとって脅威であると彼は主張した[1]。 その後ジェーン・スタンフォードは、スタンフォード大学学長デイヴィッド・スター・ジョーダンに対してロスの解雇を要求した。彼女のこの要求は、教授の学問の自由と大学への第三者の影響力行使について論争を引き起こした[2]。 最終的にロスは「自主的に」職を辞し、他の7人の教授も彼に続いた[3]。 このスタンフォード・ロス論争と類似の事件により、教授たちは自らの利益を守るため1915年にアメリカ大学教授協会を設立した[4]

その後の経歴

ロスはネブラスカ大学に移り1905年まで教鞭を執り、1906年ウィスコンシン大学に移って1937年まで教鞭を続けた。ロスは1914年1915年アメリカ社会学会ドイツ語版の第5代会長を務めた。 ロスはアメリカ社会学の開拓者の一人である。彼の社会心理学的研究では、集団がメンバーの行動を統制するために発達させる統制原理の解明に取り組んだ。彼は「社会統制」という概念を発案した。

主な著作

  • Social Control, 1901 (Neuauflage 2009). Digitalisat
  • Diverse Artikel in The American Journal of Sociology zum Thema Social Control. Bsp.: Social Control. XIX. Class Control, 1900. Digitalisat
  • The Foundation of Sociology, 1905.
  • Social Psychology, 1908. Digitalisat
  • The Principles of Sociology, 1920 (zweite Auflage 1930).
  • The Soviet Republic, 1923.
  • Civis Sociology, 1925.

参考文献

  • Lewis A. Coser: Art. Ross, Edward Alsworth. In: Wilhelm Bernsdorf, Horst Knospe (Hrsg.): Internationales Soziologenlexikon, Bd. 1, Enke, Stuttgart, 2. Aufl. 1980, S. 357–358.

脚注

  1. ^ Sunmin Kim: Edward Alsworth Ross auf der Website der American Sociological Association, abgerufen am 27. Mai 2025.
  2. ^ James C. Mohr: Academic Turmoil and Public Opinion: the Ross Case at Stanford. In: Pacific Historical Review, Jg. 39 (1970), S. 39–61.
  3. ^ Adran Daub: Amerikas Bildungswunder. Wie sich die US-Universitäten seit dem frühen 20. Jahrhundert ihre akademische Freiheit erstritten – und warum ihnen das heute zum Verhängnis werden könnte, was sie einst groß machte. In: Die Zeit, 30. April 2025, S. 41.
  4. ^ Warren J. Samuels: The Firing of E. A. Ross from Stanford University: Injustice Compounded by Deception? In: Journal of Economic Education, Jg. 22 (1991), S. 183–190.



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