エカベトナトリウムとヘリコバクター・ピロリ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/06 02:27 UTC 版)
「エカベト」の記事における「エカベトナトリウムとヘリコバクター・ピロリ」の解説
これはin vitroでの試験ながら、ヒトなどの胃内に生息している場合のあるヘリコバクター・ピロリが産生するウレアーゼの活性を、エカベトナトリウムが阻害する作用を持つ。ヘリコバクター・ピロリは、ウレアーゼで尿素からアンモニアを生成させることで胃酸(塩酸)を中和して生活している。これが阻害されてしまうために、ヘリコバクター・ピロリは胃酸を中和できず、これによって同菌を殺菌する効果を持つことが確認された:21。しかし、2015年現在において、本剤でヘリコバクター・ピロリの殺菌を行うといった治療は行われておらず、例えば、抗菌薬のクラリスロマイシンとアモキシシリンに、プロトンポンプ阻害薬のオメプラゾールの3剤を同時に使用して殺菌を試みるといった方法が取られている。ただし、このウレアーゼを阻害する作用があるために、ヘリコバクター・ピロリが感染しているかどうかを判定するために行う尿素呼気試験(英語版)において、偽陰性(ヘリコバクター・ピロリが胃内にいるのに、いない)と判定される場合があるため注意が必要である。
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