ウイロードとは? わかりやすく解説

雑司が谷隧道

(ウイロード から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/25 13:30 UTC 版)

東側

雑司が谷隧道(ぞうしがやずいどう)は、東京都豊島区の池袋駅北端に接する歩行者専用トンネル(隧道)・鉄道橋で、愛称は「WE ROADウイ・ロード」。鉄道橋としての名称は雑司ヶ谷ガードである。

東口北側のパルコ前と北口周辺を結んでいて、開通は1925年大正14年)[1]。 古くから雑司が谷池袋板橋宿を結んでいた雑司ヶ谷道(高田道)の途中にあるために、雑司が谷隧道と命名された。

1986年昭和61年)2月に改修され、愛称も地元商店街振興組合の協力により、この時に命名された。

概要

上部の鉄道は、東武東上本線と、東日本旅客鉄道(JR東日本)の山手線埼京線湘南新宿ラインが通っている。

その下部トンネルは、長さ77メートル、幅3.6メートル、高さ2.1メートル[1]豊島区の中核である池袋は、池袋駅の東西連絡路が少ない。特に自転車利用者にとって、駅南のびっくりガードと並び、池袋駅の北口・西口と東口とを結ぶ重要な連絡通路となっている。

歩行者専用通路であるが、実際には乗用車の通行が可能な幅員とスロープを備えている。災害時等の緊急車輌通過を想定したとも見られるが、高さが2m程度しかない為、消防車は勿論、救急車も利用出来ない。

内部はタイル張りで入口上に愛称の、トンネル中程に隧道名のプレートが設置されている他、西側には壁画も描かれており、公衆便所も整備されている。東口側にはParco地階の出入り口が連絡していて、区営駐輪場が設置されている。 歩道の排水と照明は、区が管理している。

昼夜を問わず、人の往来が非常に多く、大道芸人ストリートミュージシャンの演芸も見られる等、単なる通路ではない名所となっている。

老朽化による水漏れが生じる等してイメージが良くない事もあり、1日平均の通行人数(約3万人)の内、女性は平日では23%に留まる。豊島区は約3億6000万円を投じて改修に着手。天井画や自転車からの降車を促す車止めの設置、監視カメラの増設、滑りにくい路面の採用等を進めている[1]

かつては「ションベンガード」[2][3][4]とも呼ばれていた。1985年に、改修工事が行なわれ、「ウイロード」と名付けられた[3]。2017年に、改修事業が始まり、区側から植田志保に当初、壁面の作品の製作が依頼されたが、植田は壁面に直接に描きたいと申し出て[4]、再生プロジェクト「1000万のたましいを呼び醒ます『色のすること』~ Tour of WE ROAD」が始動した。2018年3月8日に、池袋駅前仮設アトリエで天井パネル描画制作が開始され、5月31日に、天井パネル画45枚が完成し、7月からは天井、壁面への直接描画が始まっている。公開制作は、月曜日から土曜日、9時から17時頃、11月中旬頃までの予定。

特色

  • 通称のウイロードは「W(西口)E(東口)との通路」[3]「多くの人が通る、私たちの道」等、多くの意味を持っている。
  • 自転車やバイクに乗ったまま進入する者もあり、過去にテレビ放送で取り上げられていた。区では通路内に保安係要員を配置し、また、注意放送をする等している。
  • 改修前は薄暗く、ホームレスが多く屯していたという。

脚注・出典

  1. ^ a b c 「ウィロード」明るくきれいに/池袋駅の東西結ぶ地下道 改修進む産経新聞』朝刊2019年3月14日(東京面)2019年3月16日閲覧。
  2. ^ セピア色の記憶 第3回 『ビックリガード』は何がビックリ?」(PDF)『かたりべ(豊島区立郷土資料館だより)』第68号、豊島区立郷土資料館、2002年11月30日、4頁、2020年11月10日閲覧 
  3. ^ a b c 吉田之彦、渡辺晋、樋口州男、武井弘一「ウイ(WE)ロード」『東京の道事典』東京堂出版、2009年、11頁。ISBN 978-4-490-10757-9 
  4. ^ a b 中村真暁 (2019年9月20日). “暗い、汚い…池袋のガード下が生まれ変わる 美術作家が公開制作中”. 東京新聞. 2023年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月8日閲覧。

関連項目

外部リンク


ウイ・ロード

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東池袋」の記事における「ウイ・ロード」の解説

池袋駅東口西口繁華街を繋ぐ道路に車なども通ることが可能な池袋大橋池袋駅北口目の前に出る歩行者専用道路雑司が谷隧道通称WE ROAD、ウイ・ロード)の出入口があるのも東池袋である。なお、雑司が谷隧道自転車降車して手で押していけば通ることが可能である。

※この「ウイ・ロード」の解説は、「東池袋」の解説の一部です。
「ウイ・ロード」を含む「東池袋」の記事については、「東池袋」の概要を参照ください。

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