インペラ(Impella)の仕組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 23:04 UTC 版)
「アビオメッド」の記事における「インペラ(Impella)の仕組み」の解説
インペラは通常の経皮的冠動脈形成術と同様の手技で、大腿動脈からインペラのカテーテルを挿入し、インペラの吸入部を左心室内に留置し、上行大動脈にある吐出部から左心室の酸素を含んだ血液を順行性に送血するという、補助人工心臓としてはシンプルな仕組みである。製品名Impellaの由来となっているカテーテル内の羽根車(Impeller)に大きな特徴があり、この羽根車がカテーテル内部にあるモーターによって高速回転することで、吸入部から左室の血液を吸引し、その血液はカニュラを通って吐出部から送血される。羽根車の回転速度は制御装置で制御することができ、回転数が早いほど多くの補助流量を出すことができる。製品によって1分あたり1.0リットル~5.5リットルの流量が可能である。人工心肺装置(PCPS)では成し得なかった、左室からの脱血、上行大動脈への送血、という順行性の強力な補助循環が可能であるため、心負荷を軽減するだけでなく、心筋の保護も期待できる。現時点で世界で臨床使用されているカテーテル型の補助人工心臓はインペラのみであり、補助人工心臓としては世界最小である。
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