インキカップ方式のパッド印刷の流れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 07:46 UTC 版)
「パッド印刷」の記事における「インキカップ方式のパッド印刷の流れ」の解説
密封されたインキカップ(密閉容器にインクを内蔵した逆さ向きのカップ)が、初期位置から印刷版のエッチング部の上まで移動してきて、エッチング部全体を覆ってインクを流し込む。 密封されたインキカップがエッチング部から離れるが、その際にカップに付属するリング状のブレードが余分なインクをすべて搔き取り、インクがセットされたエッチング部のみが露出される。インクの外層は、空気にさらされるとすぐに粘着性になる。これが、インクが転写パッドに付着し、その後に被印刷物に付着する理由である。 転写パッドを一瞬だけ印刷版に押し付ける。パッドを圧着すると、空気が外側に押し出され、インクがエッチング部からパッドに押し上げられる(転写)。 転写パッドを持ち上げると、エッチング部の粘着性インク被膜がパッドに付着している。印刷版にはインクが少しだけ残っている。 転写パッドが前方に移動すると同時に、インキカップも移動して、印刷版のエッチング部を覆う。インキカップは、次のサイクルに備えて、印刷版のエッチング部に再びインクを流し込む。 転写パッドは被印刷物に圧着され、印刷版から取得したインク層を被印刷物の表面に転写する。その後、被印刷物から印刷パッドを持ち上げて初期位置に戻し、1回の印刷サイクルを完了する。
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